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ドル・円はじり高、米金利上昇で112円台後半-米税制法案の行方注視

12/5(火) 11:39配信

Bloomberg

東京外国為替市場のドル・円相場はじり高。米税制改革法案の上下両院による一本化協議に注目が移る中、米長期金利の上昇を背景に1ドル=112円台後半へ値を切り上げた。

5日午後4時半現在のドル・円は前日比0.3%高の112円69銭。午前に付けた112円38銭から徐々に値を切り上げ、午後には112円70銭を付けた。

SMBC信託銀行プレスティアの二宮圭子シニアFXマーケットアナリストは、ロシア疑惑での米政権への不信感や米債務上限問題を巡る不確実性はドルの上値抑制要因だが、「米ファンダメンタルズは非常に強い」と指摘。「足元のドル高の動きをみると、米税制改革案に対して一つめどが立ってきて、あとは上下両院で年内に法案一本化できるかどうかにかかっているが、仮に一本化が年明けになっても基調的な米景気回復の強さは変わらない」と話した。

米下院は4日、上下両院の税制改革法案の一本化で両院協議会での審議入りの動議を可決した。一方、ライアン米下院議長は新たな暫定予算を当初予定の22日まででなく、30日までとする案で十分な賛成票が得られるかどうか上院共和党と協議することに同意した。共和党の上級スタッフが明らかにした。現在の暫定予算は8日に失効する。

前日の海外市場では米上院での税制改革法案可決を受けて、113円09銭と11月17日以来の水準までドル高・円安が進行。その後は米長期金利の上昇幅縮小や米国株の伸び悩みを背景に112円37銭まで値を下げた。米10年債利回りは5日のアジア時間の取引で2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の2.39%となっている。

三菱UFJ信託銀行資金為替部為替市場課の池島俊太郎課長は、ドル・円は年内に税制改革が通ることを7~8割織り込む形で113円を付けたが、まだ上下院での折り合いがつくことに懐疑的な向きもおり、「その意味では、まだ上ののりしろはありそう」と話した。

オーストラリア・ドルは上昇。10月の豪小売売上高が市場予想を上回ったことを受け、買いが強まった。対ドルでは約3週間ぶり高値の1豪ドル=0.7654ドルを付け、対円では同15日以来となる1豪ドル=86円台前半を回復した。

オーストラリア準備銀行(中央銀行)はこの日開いた政策決定会合で政策金利を過去最低の1.5%に据え置いた。SMBC信託銀の二宮氏は、豪中銀声明でこれまでのような豪ドル高に対する強いけん制がなかったことも豪ドルの買い安心感につながったと説明。「チャートパターン的には底入れ感を強めている」とし、明日の7-9月の豪国内総生産(GDP)や来週発表される雇用統計などの主要指標が強ければ、「豪ドルの上昇につながってくる」と語った。

Hiroko Komiya

最終更新:12/5(火) 16:31
Bloomberg