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冬場の運転は「エゾ××」に注意!――札幌で働くエンジニアのオンとオフ:UIターンの理想と現実 北海道編

12/6(水) 7:00配信

@IT

 北海道にUターンをした「メリディアン・メディカルサービス」の川喜田です。

 U&Iターンの理想と現実 北海道編、前回は北海道で働くための基礎情報――求人数、収入、家賃や生活費の目安などを解説しました。今回は北海道で働く私の1日や、北海道の産業をお伝えします。

【キタキツネ】

 私は現在、北海道で働く方々の仕事を宣伝したり、業務効率化のサポートを行ったりしています。

 具体的には、Webやロゴ作成、パンフレットや宣伝用の広告作成。また、IT環境の整備やPCのトラブルサポートなど、お客さまが自らの仕事に専念できる環境作りのお手伝いもしています。

 クライアントの業種は、医療関係企業や地域のクリニック、町の工務店、建築事務所などさまざま。道内企業が多いのですが、IT関連のサポートは何処にいても行えますので、関東や関西など遠方からの依頼を受けることもあります。

 ただし「北海道内であれば近い」というわけではなく、稚内や根室は札幌から高速で5~6時間もかかります。移動という点では、実は本州よりもずっと大変です(笑)。

●オンとオフの1日の過ごし方

 私の、オンとオフの1日の過ごし方を紹介します。

○ウイークデー

 私の通勤時間は、車で20分位です。札幌市内在住者の通勤時間は、地下鉄やバスなど公共機関を利用して、片道30分~1時間程度です。

 雪が降る冬は通勤時間が普段よりも長くなります。しかし、札幌市内は地下街が発達しているため、最寄り駅から職場までほぼ地下を通って通勤できるケースもあります。

 わが社の勤務開始時間はAM9時。Webサイトやデザインの作成をしたり、宣伝用の広告やパンフレットなどの印刷物の作成を行ったりするデスクワークがメインの仕事です。営業に出ることもあれば、PCのトラブルサポートで直接企業を訪問することもあります。

 近所に飲食店が多いので、ランチは外食が多めです。

○ホリデー

 休日は、ドライブがてらおいしい物を食べに遠出します。毎年夏になると、ウニ丼を食べに積丹半島に行きます。

 「積丹のウニは日本で1番おいしい」と私は思います。「早く来年の7月にならないか」と今から待ち遠しくて仕方ありません。

 冬はよく温泉に行きます。露天風呂で降り積もった雪を眺めるのは最高に幸せで、心身ともにリフレッシュできます。道中、道の駅で地元ならではの名産品をつまんだり、お買い物したりするのも楽しみの1つです。北海道は食材1つ1つの質がとても高く、通り掛かりのお店にふらっと入っても、想像以上においしいということがよくあります。

 きれいな景色とおいしい食べ物に囲まれ、休日は十分過ぎるほど癒やされています。

●車はやっぱり、あると便利

 ここで、私の「足」代わりの車についてお話しします。

 札幌はJRや地下鉄、バス、そして路面電車など公共の交通機関が発達しています。しかし車があると、少し遠い会社への訪問など、さまざまな点で便利です。

 車は便利ですが、これからの季節、雪道の運転には危険が付きものです。主な危険は「滑る」と「埋まる」の2つです。

 北海道の冬の常識として、10月下旬から4月ごろまではスタッドレスタイヤの装着が必須です。しかし、それでも滑らないわけではありません。

 「雪にタイヤをとられ、路肩の雪山や轍(わだち)に埋まり、どんなにアクセルを踏んでもタイヤが空回りし続けるばかりで途方に暮れる」というのは雪道あるあるなのです!

 都市から少し離れると、エゾシカやキタキツネ、ウマ、クマなどの野生動物注意の看板が出現するのも、北海道ならではです。

 私も運転中にエゾシカやキタキツネ、エゾリスなどをよく見掛けます。先週も、キタキツネを1日に3回見掛けました。もうすぐ本格的な冬がやってきますからね。

 北海道のクマは、ツキノワグマではなく巨大で凶暴なヒグマです。キャンプ場や公園などの居住区で目撃したというニュースを毎年見掛けます。私はまだ出会ったことはありませんが、ハイキングや釣りの際に遭遇したという友人は何人かおり、今後も遭わないことを祈る限りです。

 エゾシカは躰が大きく頑丈です。道路に飛び出して衝突した際は、車の方がダメージを受け、人が死亡するケースも少なくありません。

 来北の際は、シカが活発になる早朝と夕方の運転にご注意を!

●北海道の産業

 北海道は、産業面でも多くの利点を持っています。

 地震などの自然災害が少ないため、災害リスクを緩和する「DR対策」や「BCP対策」として、また比較的土地が安くコスト軽減を望めるため、北海道に拠点を移してシステム開発や運用管理などを行う企業が増えています。

 豊かな大地を利用した農業や観光産業はもちろん、2001年度からはバイオ産業に力を入れており、食材を生かした新商品の開発や支援などを行っています。2015年度は「道内の81%もの企業が黒字」という目覚ましい成長を遂げています(出展:「北海道バイオレポート2016」(北海道経済産業局))。

 北海道のバイオ産業は、地域経済や雇用を支える産業に成長しており、近年では特に食の付加価値を高めることに注力しています。

 例として、2013年から始まった「ヘルシー Do」という制度があります。

 「ヘルシー Do」は、「特定保健用食品(トクホ)」に似た、全国初の地域発信型の機能性表示制度です。北海道で生産された食材を使い、北海道内で製造したものであり、かつ「健康でいられる体づくりの研究」をきちんと行い、健康に良い素材を使った製品であることを北海道庁が認めた商品に贈られます。

 認定商品は、サプリメントや一般食品からアイスクリームなどのスイーツまで幅広く、2017年3月時点で41社78品目あります。

 健康志向が高まる今、安全に口に運べるという消費者の安心感に加え、認定商品のブランド化による差別化が得られる、注目の制度です。

●「6次産業」をご存じですか?

 北海道で注目を集めているもう1つの産業が、「6次産業」という分野です。

 これは「1次産業者(農林漁業者)が、2次産業(製造、加工)、3次産業(販売)までを一括して行う仕組み」で、「誰が、どこで、どのように作った物なのかを簡単に把握できるシステム」ともいえます。

 札幌は6次産業への取り組みが盛んで、認定を受けると、札幌市から6次産業活性化推進事業として上限400万円が支援されます。

 十割そばの「ロックスプリング農場組合」は代表的な例です。ソバの品種選定から、無農薬でのソバ栽培、十割そば専門「村そば赤井川」の運営まで行っています、

 北海道では、他にもさまざまな分野の産業発展が進んでいます。また機会があれば、ご紹介します。

 今回は私の仕事について、そして昨今の北海道での産業動向などを中心に紹介しましたが、いかがでしたか? のびのびとした環境で、ストレスをほとんど感じることがなく働けるのは、豊かな自然のおかげかもしれません。

 次回は、北海道&札幌ならではのライフスタイル、スキルアップ制度や環境、UIターンの就職事情などをお伝えします。

○@IT式 U&Iターンスタイル
全国各地のU&Iターンエンジニアたちが、地方での生活の実情や所感などをセキララに伝えます。Uターン、Iターン、Jターンに興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

○ご当地ITライター募集
現在、または元ITエンジニアかIT企業社員、かつ現在住んでいる地域へUターン/Iターン/Jターンし、記事執筆に興味のある方は、下記まで連絡ください。
・@IT自分戦略研究所 代表メール「jibun@atmarkit.co.jp」(@を半角にしてください)

●筆者プロフィール
メリディアン・メディカルサービス 川喜田歩(かわきたあゆみ)
東京近郊、神戸などでエンジニアやサポートとして働いたのち、愛する札幌にUターン。4匹の猫に癒やされながら、スタートしたばかりの会社で奮闘中。電子カルテサポート、院内サーバ設置、Web構築など、ハードからソフトまでの医療ITサービスを提供し、地域医療と密着したコミュニケーションを大事にする会社を目指し、日夜業務に励んでいます!

最終更新:12/6(水) 7:00
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