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現地派遣なら2万円から 「謝罪代行業者」のヤバイお仕事

12/6(水) 9:26配信

日刊ゲンダイDIGITAL

「凸版印刷」の関連会社「トッパンエムアンドアイ」(現・NDIソリューションズ)の詐欺事件で注目されたのが「謝罪代行業者」だ。逮捕された元トッパン社員の武笠孝路容疑者(35)は2014年、取引先からOA機器の注文を受けたように偽装。虚偽の注文書を提出してだまし取ったパソコンなどを中古品買い取り業者に転売していた。

「武笠は不正が発覚しないよう謝罪代行業者に依頼。業者は取引先のふりをしてトッパンに“入金が遅れて申し訳ありません”と電話で謝罪していた。パソコン740台で金額は1億1400万円。これまで13億円分を詐取したとみられています」(捜査事情通)

 謝罪代行業者はアリバイ業者が業務拡大で始めるケースが多く、依頼が犯罪に関係していないかを見極めて引き受ける。業界大手の「謝罪屋アイガプロ」は電話相談の段階で細かく事情を聴くことにしている。

「言葉遣いが乱暴な人や話しながらストーリーを作っているような人は丁重にお断りします。実際に引き受けるのは相談件数の1~2割です。一番多いのは浮気案件。人妻との浮気が相手の夫にばれ、妻同伴で謝罪する際にニセの妻を演じるのです。もちろん反対の場合もあります。時間がかかるのが夫に浮気された奥さんに呼び出された場合で、大抵はネチネチ文句を言われる。ただし奥さんは怒りと不満を吐き出したいだけだから、ニセの夫が頭を下げつつ話をじっくり聞き、同情を示すことが重要。タイミングを見計らって泣いて謝ります」(広報担当者)

 ヤクザから借りたカネを返せない人はニセの友人を同行させる。ニセ親だと「親のあんたが払え」と恫喝されて逆効果になるからだ。ほかに料理に虫が入っていたとクレームを受けた飲食店の店主がニセの共同経営者を伴って謝罪するなどさまざまなケースが。

 アイガプロではこうしたニセの人物を演じるスタッフを全国に750人確保して派遣している。その場の状況に臨機応変に対処できる人は30~40代に多いという。

 謝罪の費用は電話で解決する場合で1万円ちょい、人を現地に派遣すると2万~5万円。4~5人だと10万円になることもある。年に数百件の依頼を引き受けるそうだ。

「『クルマで人をはねてしまった。10万円出すから身代わりになってくれ』とか『宇宙人に狙われているから、代わりに宇宙人に謝って欲しい』という相談もあります。依頼を断られた人が長文の呪いメールを送ってくることもありますよ」(前出の広報担当者)

 困った人たちがいるものだ。