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スマートホームの推進役は建材、スマホでお湯はりやZEH推進も

2017/12/6(水) 9:10配信

スマートジャパン

指紋認証で玄関を開けると照明やエアコンがオン、外出先からスマホでお湯はりも

 LIXILは2017年12月4日、家電や建材をIoT(モノのインターネット)によってトータルにつなげる「リンクシステム」を発表した。建材と「Google Home」などのAIスピーカーを連携させた国内初(同社調べ)のシステムとなり、2018年4月の販売開始を予定する。

リンクシステムで実現できることの一覧(クリックで拡大)

 ハウスメーカーなどが中心となって、音声認識システムを搭載する「スマートスピーカー」を活用した新しい住宅サービスの開発競争が加速している。例えば、2017年11月22日には大和ハウス工業が、ハウスメーカーの視点で、スマートスピーカーを取り入れたスマートホームのコンセプトを発表している。

 こうした中で、建材メーカーの立場にあるLIXILが、スマートホームを提案する意義について、同社常務役員の野澤氏は、施主がハウスメーカーに依存せずにスマートホームサービスを利用できるというメリットを挙げる。また、「我々の商品とつながることはもちろん、その他企業の先進デバイスともニーズがあればつなげていく」と語り、他社製品との連携にもオープンな姿勢を見せる。

 発表では、リンクシステムの実演デモを実施。リンクシステムは、Googleのスマートスピーカー「Google Home」や、Amazonの「Amazon Echo」を音声認識インタフェースとして利用する。これらのスピーカーに話しかけると、エアコン、シャッターなどの家電や建材を制御できる。

 その他、リンクシステムでは、玄関ドア電子錠の閉め忘れ確認や錠の閉動作、室内カメラと連動した子供の帰宅確認、お風呂のお湯はりなどを、外出先からスマートフォンを通して操作できるという。また、玄関ドア電子錠を指紋認証によって開錠し、玄関ドアを開けると室内の照明やエアコンが動作するといった、ある建材の状況を探知して、別の建材や家電を制御することも可能だ。

 リンクシステムは、施主の希望により機能を自在にカスタマイズすることが可能。選びやすいパッケージ商品も用意しており、「おうちまるごと自動化パック」「セキュリティパック」「お手軽見守りパック」などを商品展開として想定する。価格については検討中としつつも、「最もベーシックなパッケージで、イニシャルコストを10万円以下にする」と説明した。

リンクシステムはHEMSとホームセキュリティの融合、ZEH推進の役割も

 同社は、これまで独立して家に存在していたHEMSおよびセキュリティ機器などのホームシステムを連携させることを目指し、これがリンクシステムのアイデアとなった。リンクシステムで主役となる装置は、従来のHEMSが管理していた機器を制御するホームコントローラーおよびセキュリティ機器を制御するリンクコントローラー。これらコントローラーをルーターで接続し、スマートフォンのアプリによって一括管理できることがリンクシステムのポイントとなる。

 スマートホーム標準通信規格である「ECHONET Lite」の採用や、施主の希望により赤外線集中リモコンを導入することで、ホームコントローラーは幅広い建材や家電につながることができる。太陽光パネルや蓄電池、スマートメーターとの連携も可能だ。リンクコントローラーとホームコントローラーに接続されたセンサー、建材、家電は「アシストルール機能」により、自由にルールを作り機能を組み合わせることが可能であり、リンクシステム導入後に施主自身で機能追加することも容易だ。Web連携サービス「IFTTT」との対応も予定するという。

 各部屋に設置された温湿度センサーなどをリンクコントローラーに接続し、家中の温熱環境を一元的にモニタリングすることで、エアコンと自然換気の協調制御も可能になる予定だ。同社は建材メーカーとして、ドアやサッシなど温熱性能の高い商品をラインアップに取りそろえており、リンクシステムと組み合わせることによって新築戸建のZEH化を強力に推進する見込みだ。

 また、リンクシステムを実際に販売する販売店や工務店の商品理解コストも低く抑えられていることが特長だ。施工に関しては、監視カメラの設置を除き各種コントローラーやセンサーの設置に特別の技能は不要といい、「1回程度の施工経験があれば、十分に商品に習熟し他の現場に展開できる」(同社担当者)という。販売障壁を下げることにより、販売店や工務店の積極的な拡販に期待を寄せる。まずは新築戸建に注力し、当面の販売目標は1万戸としている。

最終更新:2017/12/6(水) 9:10
スマートジャパン