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巨人・野上が挑むFA右腕の壁 データOKもハート未知数…目利き試される鹿取GM

12/6(水) 16:56配信

夕刊フジ

 過去に巨人にFA移籍した投手のうち、“10勝の壁”を破った右腕は1人もいない。西武からFAで加入した野上亮磨投手(30)は、この重いジンクスを破れるか。

 野上は4日、都内で入団会見。「来季は1年間ケガをせず(先発)ローテーションを守り抜いて、2ケタ勝てるよう、優勝できるよう頑張りたい」と抱負を語った。

 同席した鹿取GM、高橋監督も「ローテを守って2ケタを期待」と口をそろえた。今季推定年俸5000万円から、単年ベースで3倍増の3年総額4億5000万円という大型契約。費用対効果から10勝はノルマといえるが、過去に巨人にFA移籍した投手12人のうち達成できたのは工藤、杉内の2人のみだ。

 ともにパ・リーグでMVPに輝いた両左腕と比べれば、野上の通算成績は心もとない。通算53勝56敗、防御率4・03。2ケタ勝利は今季で2度目だが、鹿取GMは「いろんなことを試していたのが、今年になって成果が出たのではないか」と開花の時を迎えたとみる。

 その根拠が、今年導入された高性能弾道測定器「トラックマン」だ。感覚的な表現だった球のノビやキレが可視化でき、“データ魔”の鹿取GMは野上の投球を「(直球の)スピンで(軌道が)上に上がる感じ。年々よくなっている」と評価。現役時代に対戦経験のある高橋監督も今季の西武戦での投球に触れ、「ベンチから見た中で、ボールがより力強くなっている気がした。まだまだよくなる」とこちらも伸びしろに期待を寄せた。

 ただ、これまで野上をしのぐ実績を携えて巨人に来た投手たちの苦戦ぶりは、データに表せないハートの部分の影響も大きい。良くも悪くもスポットライトから逃れられない重圧は、人気球団の宿命だ。野上は入団合意を受けた1日の囲み取材で、FA宣言後は「体調が悪くなるような時間だった。体重が5キロ落ちた」と吐露。報道陣の多さに「緊張して頭が回らない」と大汗をかいた。

 この日はさらに多数の報道陣を前に、「注目される球団。重圧はあると思うが、はねのけ力に変えて頑張りたい」と決意表明。鹿取GMは「1年間ローテを守った投手だから大丈夫」と精神力にも太鼓判を押すが、鹿取体制のFA補強1号で目利きが試される。(笹森倫)

最終更新:12/6(水) 17:09
夕刊フジ