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日本のニーズに応えた防水フラッグシップ「Mate 10 Pro」~クラウド、FeliCa対応にも意欲

12/6(水) 11:00配信

Impress Watch

 12月1日に発売されたファーウェイの「Mate 10 Pro」。AIの処理を強化したチップセット、ファーウェイのSIMフリースマホとして初の防水対応、ライカとのコラボレーションによるダブルレンズカメラなど、見どころの多いフラッグシップモデルだ。

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 今回、本誌はファーウェイ デバイス 日本・韓国リージョンプレジデント 呉波(ゴ・ハ)氏にインタビューを敢行。日本でのクラウドサービスの開始やFeliCaへの対応など、気になる今後の展開を聞いた。

――ミュンヘンで発表されたMate 10シリーズのラインナップのうち、日本には上位機種の「Mate 10 Pro」を投入されました。そのチョイスの背景をお聞かせください。

呉氏
 どのモデルを日本市場に投入するかは、あくまで日本の消費者のニーズによって決めています。一番の理由は、日本の消費者の皆様から「ファーウェイのスマホにも防水機能がほしい」という声を多数いただいていたことです。今回の「Mate 10」シリーズの中でも日本向けに投入する「Mate 10 Pro」は、IP67相当の防水防塵性能を備えています。

 「Mate 10 Pro」を選んだ理由はもう1つあります。弊社が調べたところ、日本の消費者には、他国に比べてスマートフォンを片手で操作する方が多いようです。「Mate 10」とは、どちらも全画面ディスプレイを備えていますが、「Mate 10」のアスペクト比16:9に対し、「Mate 10 Pro」はアスペクト比18:9と、「Mate 10 Pro」の方がより細身で、片手操作に適したモデルとなっています。

――10月にドイツのミュンヘンで発表されてから、非常に速いタイミングで日本発売となりました。製品の企画当初から、日本市場での発売を意識していたのでしょうか。

呉氏
 日本市場で発売する製品のラインナップは、通常、1年前くらいには決定しています。今回のMate 10シリーズの発表では、6月に「HUAWEI P10」の発表した直後から、準備に動いていました。グローバルの「Mate 10」の発表の場でもCEOのリチャード・ユー自身から「日本は第1弾の発売国に含まれている」と宣言したように、Mate 10シリーズにとって日本は重要な市場の1つです。

 「Mate 10 Pro」では新たに防水をサポートしていますが、これは日本の消費者の要望を受けて実現しました。この製品は弊社のフラッグシップとして全世界で販売されますが、その製品を定義づける段階で、日本の消費者の声も最も高い優先度で採用したということです。

 ファーウェイ・ジャパンには、SNSなどで公開された日本の消費者の声を収集する専門の部署があります。私自身、日本の消費者の声を読んで、日本ではこういうニーズがあると把握し、本社に要望しています。先ほどちょうど消費者の声を読んでいたのですが、Facebookで「ようやくファーウェイから防水スマホがでたね」という声が聞かれました。

――ファーウェイのスマートフォンで防水といえば、かつて、NTTドコモ向けのモデルで対応していましたね。

呉氏
 確かに。2013年発売の「Ascend D2 HW-03E」で対応しています。ただ、その当時は先取りしすぎてしまい、結果としてあまり良い製品にならなかったと反省しています。より多くの消費者を引きつけるためには正しい順序があり、ファーウェイの場合は、SIMロックフリーの市場で弊社のブランドを確立した上で、防水とFeliCaに対応していくというやり方が最適だと考えています。

 今のスマートフォン市場は、2013年当時よりもコモディティ化が進んでいます。こうした市場環境では、グローバルで販売するスマートフォンに、進んでいる日本の仕様を積極的に取り入れていくことで、差別化に繋げることができます。現在、スマートフォンで世界のトップ3メーカーとなっている、サムスン、アップル、ファーウェイの3社は、ハイエンドモデルで防水を取り入れています。

□3キャリアのVoLTEをサポート予定――「Mate 10 Pro」はデュアルSIM仕様で、VoLTEでの2回線同時待受をサポートしていますね。発売当初は、ソフトバンクのVoLTEをサポートするということでしたが、NTTドコモやauのVoLTEへの対応予定はありますか。

呉氏
 まだ正式発表はしていませんが、近日中のソフトウェアアップデートにより、対応できるよう進めています。最終的には3キャリアのVoLTEで、デュアルSIMを活用できるようになる予定です。

□目玉の「AI」は、クラウドサービスで真の実力を発揮――「Mate 10 Pro」には、さまざまな見所がありますが、その中でも「AI」対応として、機械学習の処理に特化したチップを搭載したことが注目を集めていますね。AIを活用することで、スマートフォンはどのように進化するのでしょうか。

呉氏
 ファーウェイの製品では、バッテリー持ちを向上させたり、カメラでボケを表現したりといった場面で、AI技術を活用していました。Mate 10に搭載されたチップセット「Kirin 970」は、AIの処理を「NPU」として分離したことで、より高度なAI処理が可能になり、活用できる機能の幅が広がりました。

 AI技術というと難しく聞こえますが、使っていくうちに自動で学習して、だんだんと最適なふるまいを学ぶような技術です。お使いになられていると、自ずとそのパフォーマンスを実感いただけると考えています。

 今回、カメラではAI技術の活用によりオート撮影モードを刷新しました。被写体を高精度でリアルタイムに認識し、最適な設定をカメラが自動で適用します。また、新たにマイクロソフトとのコラボレーションにより、Mate 10 ProのAI処理性能を生かした「Microsoft翻訳」の特別チューニング版を搭載しています。AI処理を高速化する機能は開発環境として提供していますので、サードパーティーの開発者が自身のアプリに組み込むこともできます。

 さらに、日本ではまだ展開していませんが、ファーウェイは独自のクラウドサービスを提供しています。それを生かして、中国、ヨーロッパ、ラテンアメリカ、中東において、スマートホームのサービスを展開しています。

――日本で「Mate 10 Pro」の機能をフル活用するために、クラウドなどの周辺環境が整う必要があるということでしょうか。

呉氏
 はい、そうです。ですので、今後、日本市場でクラウド関連サービスを展開する計画を持っています。ただし、大前提として、クラウドで扱うデータは日本の国内に留まるようにしなければなりません。そのための管理体制をしっかりと整えてから、展開していきたいと考えていきます。

――クラウドといってもさまざまな形態や機能がありますが、具体的にはどのようなことを計画しているのでしょうか。

呉氏
 簡単にいうと、ファーウェイのスマートフォンが備わっている機能をすべて実現できるようになります。

 私が使っているMate 10 Proは中国版ですが、フルサービスが使える中国版の「Emotion UI」を搭載しています。このスマートフォンを中国に帰った時に使うと、非常に便利で、使い勝手が良いんです。しかも、バッテリーの消耗もより抑えることができます。

 中国での一例を紹介しましょう。中国のオンラインショッピングモール「アリババ」では、携帯番号をアカウントとして使えます。このアカウントで買い物をすると、その電話番号を使っているスマートフォンで、荷物の配送通知を受け取ることができます。配送状況は順次更新され、自宅に荷物が届いたら、それも通知されます。今ではスマートフォンでログインし続けていられます。そこで、スマートフォンの方から自動で配送状況を通知するようにして、十何桁もある伝票番号を入力する手間をなくしました。

□クラウドの次は「HUAWEI Pay」も――今後のモデルでは、「FeliCa(おサイフケータイ)」のサポートも期待されるところだと思います。本社にフィードバックしたりしているのでしょうか。

呉氏
 はい。それはもちろん。ステップバイステップで、日本の消費者の要望をファーウェイ製品の中に作り込めるように進めています。

 例えば、先日同時に発表したタブレット「MediaPad M3 Lite 10 wp」は、防水性能を備えていますし、日本の地上波のテレビが見られるフルセグ、ワンセグにも対応しています。ですので、FeliCaも当然、今後、対応させていく機能の1つとして挙がっています。

 モバイル決済については、今の段階でFeliCa機能だけを先行して搭載しても、便利に活用するには不十分だと考えています。技術自体に対応することは、そこまで難しくありません。ただし、新しい技術を単にスマートフォンに搭載することと、その技術を消費者が使って満足できる形で提供することには、違いがあります。ファーウェイは、後者を意識して製品開発を行っています。

 ファーウェイは、独自のモバイル決済システム「HUAWEI Pay」を展開しています。これは、クラウドを用意したら、その次のステップとして、「HUAWEI Pay」を展開できるようになると考えています。

 このHUAWEI Payでは、AI技術が活用されていて、自分が今どのような場所にいるのかを認識して、最適な画面を表示します。例えば地下鉄の駅にいるのであれば、Suicaのような交通ICカードが表示されますし、ショッピングモールのような場所であれば買い物の決済画面が出てくるようになっています。

□ハイパフォーマンスなMate 10 Proをパソコンのように使える「PCモード」――モニターやテレビに繋ぐとパソコンのように使える「PCモード」も興味深い機能ですね。今後この機能を拡張させて、「スマートフォンが1台あればパソコンは要らない」というところまで考えているのでしょうか。

呉氏
 もともと、Mateシリーズは、ビジネスパーソンをターゲットしていますので、仕事でもプライベートでもより便利に使える機能を取り入れてきました。今回のMate 10 Proでは、パソコンでできる作業を一通り実現できるほどのパフォーマンスを備えていますので、それを生かす機能としてPCモードを開発しました。

 実はこのPCモード、私も好んで使っています。便利な活用例を1つご紹介しましょう。出張中、滞在先のホテルには映画などのオンデマンドサービスなども用意されていますが、多くは有料です。そうした時に、「Mate 10 Pro」とケーブルさえ持っていれば、ホテル備え付けのテレビに繋ぐだけで、スマートフォンに入れていた動画を観ることができます。さらに、PCモードではマルチタスクができるので、それを観ながらメールチェックするといったことも可能です。

――PCモードによって、法人向けの展開が考えられるようになったのではないでしょうか。例えば、このファーウェイのオフィスでデスクワークをしている人達が、次に取材に来たときはスマートフォンにモニターとキーボードを繋いで仕事をしているようになるとか……。

呉氏
 近いうちに、そこまで大規模な変化が訪れることはないと思います(笑)。ファーウェイの例を挙げると、中国のオフィスではデスクの上にはモニターだけというシンクライアント環境で仕事をしています。スマートフォンの性能が進化していったとしても、当面はそれを置き換えるような形にはならないと考えています。

 あえて言いますが、「PCモード」には、パソコンに取ってかわるほどの性能はまだ備えていません。しかし、日常的にパソコンを使う必要があるほとんどのシーンをPCモードで代用することはできます。

 例えば、スマートフォンのカメラはどんどん高度になっていって、一部の機能はデジカメをしのぐほどになっています。だとしても、スマートフォンがデジカメに完全とって変わるものではない。PCモードもそれと同じで、パソコンと全く同等の機能が使えるようになるには、もう少し時間がかかると思います。ただ、これがあることで、スマートフォンをより便利に使えるようになる機能です。

――ファーウェイにはスマートフォンがある一方で、パソコンの「MateBook」もラインナップしていますよね。これからも並行して展開することになるのでしょうか。

呉氏
 そうですね、スマートフォン、タブレット、パソコンには、そもそも製品形態に本質的な違いがありますので、みんなが共存していく形になると思っています。ただし、その境界線はよりボーダーレス化していくでしょう。

――「Mate 10 Pro」でmicroSDが廃止されたことは、数少ない不満点になると思います。クラウドサービスを充実してカバーしていくという考えでしょうか。

呉氏
 実は、SDカードを使うシーンは、意外と少なくなってきています。スマートフォンではSDカードが無くても、データをやり取りする方法がいろいろと用意されているので、廃止しても多くのシーンでは問題なく利用できます。

 SDカードをもっとも活用するシーンが、他のスマートフォンから写真などのデータを移行するときです。それに備えて、ファーウェイでは他のスマートフォンからデータをコピーするアプリ「Phone Clone」を用意しました。弊社のスマートフォンだけでなく、iPhoneやAndroidスマートフォンなら、メーカーを問わずに使います。

 転送元のスマートフォンがAndroidであれば、デバイスの設定やアプリのデータも含めてクローンできます。iPhoneからはデータを含めてそのまま移行するというのは厳しいのですが、Androidで同じアプリが提供されていれば、直接ダウンロードすることができます。

□根強い人気の「lite」シリーズ、高機能な「Mate 10 lite」を投入――今回、「Mate 10 lite」があわせて発表されました。先日の発表会でも、「P10 lite」は好調とうかがいましたが、liteモデルの人気にはどのような背景があると考えていますか。

呉氏
 弊社の「P10 lite」は、BCNが発表する家電量販店でのスマートフォン販売動向調査で、SIMフリースマホとして5カ月連続で1位を獲得しています。最新の10月のデータでは、3キャリアのスマートフォンを含めても、Androidスマートフォンで唯一、トップ10に食い込んでいる状況です。

 弊社のP9 liteやP10 liteは、3~4万円台の価格帯の機種です。この価格帯には他のメーカーからも多くの機種が出ていて、他社さんもやはり売れ筋になっています。ここには、大手キャリアのスマートフォンの価格が影響しているのではないかと思います、日本の大手キャリアは、十数万円のハイエンドモデルに購入補助をつけて、“実質価格”として、3~4万円くらいの価格を表示して売っていますよね。

 消費者からすると、3~4万円でスマートフォンを買っている感覚ですが、実際の価格は十数万円を支払っているということが見えづらくなっているんです。そのような経緯から、SIMフリーでキャリア向けスマホと対抗するためには、十数万円のスマートフォンに対抗できる機能を3~4万円台の製品で作り込む必要があります。

 そんな状況下で、一部、キャリアスマホを超える機能があったことが、消費者の心を突き動かしたのだと思います。

 まとめますと、キャリアによる端末購入補助をつけことで、日本の消費者には3~4万円台という価格帯という意識が植え付けられている。SIMフリー市場でもこの価格帯が売れているが、弊社のスマートフォンはちょっと多めに売れているというだけです。

 ところで、他のメーカーさんにも「~lite」というネーミングが増えていますよね(笑)。昔は弊社だけが「P9 lite」、「P10 lite」と「lite」を使っていたのですが、それが一人歩きして「lite」ブランドのようなものができているように感じます。

――「Mate 10 lite」の特徴を教えてください。

呉氏
 2018年のスマートフォンにはいくつかのキーワードがありまして、1つは「全画面」があります。全画面じゃないと遅れているというイメージがあります。「Mate 10 lite」はアスペクト比が18:9のディスプレイを搭載しており、このトレンドをキッチリ押さえています。

 デュアルカメラもトレンドですが、こちらのモデルはメインカメラだけでなく、インカメラにもデュアルカメラを搭載しています。さらに4GBのRAMと、64GBのROMと、メモリが非常に大きい。

 この3つのセールスポイントは販売する側からしても訴求しやすいですし、消費者にとっても非常に分かりやすいメリットになっていると思います。こうした理由から、発表会の場でもこのモデルには非常に期待していると申し上げました。

――「Mate 10 lite」は税抜4万2800円と、SIMフリースマホの主力帯よりやや高めですね。

呉氏
 今後、SIMフリーのスマートフォンも、中心となる価格帯が上昇していくだろうとみています。キャリアによる端末購入補助に対し、総務省が是正に動き出しています。これが強化されていくのであれば、キャリアスマホの本当の価格というのが見えてきて、それに伴って、SIMフリースマホもより高価格帯での勝負に移ってくるでしょう。

 実際、最近出たスマートフォンでは他のメーカーさんでも4万円台以上のモデルが多くありました。また、新たなメーカーが参入してくるという話も聞こえてきます。これは、日本のSIMフリー市場が成熟して、より公平な条件で競争できる世界になってきたことを物語っているのではないでしょうか。

――「Mate 10 lite」は防水も非対応となっていますが、これはあった方が良かったのではないかと思います。

呉氏
 ごもっともです。次期モデルから防水に対応していきたいです。

――ハイエンドだけでなくミドルレンジのモデルでも防水を付けていくのが次の課題だと。

呉氏
 本社へもそういった働きかけをしています。このレンジのモデルは、グローバルでは2000万台以上を販売している、主力のモデルです。ただ、東南アジアでは「nova 2i」というネーミングで同じモデルを販売していますが、この機種を購入する度に行列ができたというほど、まさに“飛ぶように売れている”という表現がピッタリなモデルです。

 ただし、先ほども述べたように、新機能を提供するには、そのタイミングも重要です。適切なタイミングで適切な機能を追加していきます。

□日本から学んだ品質基準――発表会のプレゼンテーションでは、製品の信頼性について多くの時間を割き、丁寧に説明されていましたね。

呉氏
 ファーウェイのスマートフォンの品質基準は、実は日本の品質基準がベースになっているんです。ファーウェイがデバイス・カンパニーを設立した当初、アジア太平洋で展開しているときは、その品質基準というのは、中国市場にあわせたものを採用していました。2004年、ヨーロッパに参入した時に、ヨーロッパのキャリアの品質基準にあわせてレベルを上げました。

 その後、日本に参入するのですが、その当時から日本の品質基準はヨーロッパのものよりも更に一段高いレベルにありました。当時の責任者がこれを本社に報告して、日本の品質基準を取り入れてほしいと報告したところ、弊社の創立者からも「もしファーウェイの製品品質が日本市場の基準を満たすことができなければ、それはグローバル市場でも通用しない」と言い、日本の品質基準を満たす製造体制を整えることになりました。

 以前、中国・松山湖にある弊社のスマートフォン製造工場をご紹介しました(※関連記事)。あの自動化されたラインも実は、日本のパートナー企業の協力があって、作り上げることができたものなんです。トヨタで執行役員まで務めていた方にお願いし、100人の技術者を引き連れて製造ラインを作っていただきました。そういった形で、日本の厳しい品質基準を満たせるモノ作りのノウハウを取り入れていきました。

――余談ですが、スタッフ全員がファーウェイの社員だということも驚きでした。一般的に、日本の携帯電話メーカーの製造ラインは外注が多く、社員はほとんどいない場合もあります。その反面、御社の工場で働いている方はいきいきしている雰囲気があり、大変そうではありましたけど、モチベーションをもって働いているように感じました。

呉氏
 そうですね。待遇を良くしておりますので(笑)。社員の幸せというのは、精神的な豊かさと物質的な豊かさの両方が満たされてこそだと考えています。精神的に豊かでも、物質的に満たされていないと他のところに出て行ってしまうし、逆だったらモチベーションも上がらなくなってしまうんですよね。

――会社としては稼がないといけないのでしょうが、そういう「人を大事にする」という思想はというのは中国での取材を通じて感じました。そういった思想は製品にも生かされているのでしょうか。

呉氏
 そうですね。繰り返しお話しているのですが、もし上場してしまえば、株主への配当とか、それを第一に考えないといけません。上場していないプライベートカンパニーだからこそ、「お客様を大事にする」といった基準で優先度を決めることができるのです。

 これは弊社の創設者の言っていた言葉ですもありますが、どういった企業が偉大な企業なのかというと、どれだけ売上を出したとか、どのくらいの市場規模をもっていることではない、違うところに企業の偉大さが反映されるものです。

 例えば日本で言うと、400年から500年の歴史を持つ老舗の企業が非常に多いんです。しかし、世界を見渡してみると、200年続いている企業すら非常に少ないんですよね。急死に一生を得た経験をしながらも長く続いている企業、そういった企業が偉大な企業であると言えるのではないでしょうか。

 そうした企業を観察してみると、1つの共通点があります。それは、「お客様を大切にしている」こと。弊社もこうした企業に習い、お客様のための製品開発を心がけています。2つ目の理念は刻苦奮闘したものを大事にすること。つまり、頑張っている社員を大事にするということですね。そして3つ目が常に畏敬の心を持ち続けること。たゆまずゆるまずに、ずっと頑張り続けるということです。

――本日はどうもありがとうございました。

ケータイ Watch,石井 徹

最終更新:12/6(水) 20:52
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