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彫刻家高田博厚の全遺品寄贈=埼玉県東松山市〔地域〕

12/6(水) 10:07配信

時事通信

 日本を代表する彫刻家、高田博厚(1900~87年)が神奈川県鎌倉市に構えたアトリエが没後30年を機に閉鎖されることになり、アトリエに保管されている彫刻作品や絵画、書籍など数千点の遺品全てが埼玉県東松山市に寄贈された。

 2日に鎌倉のアトリエで、文化勲章受章者の野見山暁治東京芸大名誉教授ら高田と交流のあった知人や遺族らが参加し、お別れ会を開催。高田の義理の娘、大野慶子さん(80)=神奈川県藤沢市=から森田光一東松山市長に目録が手渡された。

 高田は戦前から戦後にかけてフランスで近代彫刻を学び、帰国。鎌倉で制作活動に励んだ。フランスの作家ロマン・ロランや哲学者アランらと幅広い交流があった。東松山市教育長だった故田口弘氏と親交があり、市は東武東上線高坂駅西口周辺に高田の彫刻作品を集め、西口から計32体が約1キロにわたって並ぶ「高坂彫刻プロムナード」(彫刻通り)を設置。10月に没後30年記念事業として作品を案内する看板の整備が完了した。

 寄贈された遺品には、ロマン・ロランやアランの直筆署名入りの書籍も含まれる。お別れ会で、森田市長は「アトリエ閉鎖の話を聞き、市で作品の全てを引き取り、保存していくことにした。高田生誕120年となる20年をめどにすばらしい芸術家を顕彰し、作品を展示したい」と話した。大野さんも「全て東松山にお持ちいただくのは大変光栄なこと。父も喜んでいると思う」と語った。 

最終更新:12/6(水) 11:50
時事通信