ここから本文です

<山陽道多重衝突事故>疲労回復の措置とらず 事故調報告書

12/6(水) 14:06配信

毎日新聞

 東広島市の山陽自動車道「八本松トンネル」で昨年3月、トラックが渋滞の最後尾に突っ込み2人が死亡した多重衝突事故で、事業用自動車事故調査委員会は6日、調査報告書を公表した。居眠り運転をした男性運転手(34)の過酷な勤務状況を運送会社側が把握していたのに、疲労回復の措置を取らなかったことなどが事故につながったと指摘した。

 報告書によると、トラックは埼玉県の運送会社「ツカサ運輸」(旧・ゴーイチマルエキスライン)の所属。引っ越し荷物を積み、福岡県に向かっていた同3月17日午前7時25分ごろ、運転手が居眠り運転で車列に時速約80キロで追突し、計11台を巻き込んだ。

 運転手は事故の2~3日前、一睡もせずに36時間近く連続で働くなど、慢性的に長時間労働をしていた。しかし、弱音を吐いていると思われないよう、運行管理の責任者(43)には疲れがたまっていることは伝えていなかったという。一方、責任者は、運転手の勤務状況を把握していたものの、疲労回復の措置をとらなかった。

 事故調査委は再発防止策として、トラック事業者に対し、運転手が休暇や体調不良を申告しやすい環境作りや、運転手の疲労状況の確認などを求めている。【酒井祥宏】

最終更新:12/6(水) 14:16
毎日新聞