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<もんじゅ廃炉>核燃料回収、詳細は未定 完了に30年

12/6(水) 21:48配信

毎日新聞

 廃炉が決まっている高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)について、日本原子力研究開発機構は6日、2047年度までの30年で完了させるとする廃炉計画を原子力規制委員会に申請した。原子炉の冷却に取り扱いの難しい液体ナトリウムを使う高速増殖炉の廃炉は国内では初めてで、原子炉内の使用済み核燃料やナトリウムの回収などの難題が待ち受ける。

 廃炉計画は4段階に分かれ、18~22年度の第1段階で炉内の使用済み燃料370体と燃料プール内の160体を取り出し、放射能を帯びていない2次冷却系のナトリウムを抜き取る。第2段階(23年度~)以降で原子炉容器内のナトリウムの抜き取りや設備の解体を進めるが、詳細な工程は決まっておらず、今後検討して、追加計画を申請する。廃炉作業中の維持管理費も含め、完了までに3750億円の費用を見込む。

 廃炉で最初に直面する課題は、炉内の燃料取り出しだ。通常の原発では原子炉内の燃料取り出しは廃炉計画の審査対象ではないが、もんじゅは手順が複雑で難しいため、今回、規制委は例外的に審査対象とした。

 もんじゅの炉内には六角柱の燃料体が互いに支え合うように並んでおり、燃料を取り出す際に倒れないよう同型の模擬燃料を代わりに差し込まなければいけない場所がある。保管してあった模擬燃料約200本はほとんどがさびて使えず、作り直している最中だ。炉内を満たす液体ナトリウムは不透明で燃料を目視できない上、燃料をつり上げる機器の爪を引っかける溝が数ミリ程度と浅く、原子力規制庁は「作業中に燃料が落下する恐れがつきまとう」と懸念する。

 また、炉内で放射能を帯びた液体ナトリウムは、設計上、抜き取りが想定されておらず、回収方法は未定。原子力機構は「技術的には十分可能」として、第1段階の作業の間に具体的な回収方法を検討するとしているが、規制委の更田豊志委員長は申請後の記者会見で「国際的にもあまり経験がない。淡々とやればできるという認識なら甘い」とくぎを刺した。

 さらに、回収した使用済み燃料やナトリウムは、地元の要望に沿って「県外に搬出する」としているが、搬出先は決まっていない。【鈴木理之】

最終更新:12/6(水) 23:25
毎日新聞