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北朝鮮がICBMをロフテッド軌道に打ち上げた理由は二つある

12/6(水) 18:04配信

ホウドウキョク

北朝鮮がICBMの発射実験を強行した先月29日「トランプは何も変わっていないNothing changedと3度繰り返した。」を執筆した。あれから1週間が経った。
本稿では、その後の留意すべき発言等を、断片的だが、紹介したい。
長くなるので解説は付けない。

「トランプは何も変わっていないNothing changedと3度繰り返した。」

マティス国防長官「我々は外交努力を続ける」

11月29日夕方・西側消息筋:
ほぼ真上に向けロフテッド軌道で北がICBMを打ち上げた理由は二つある。

一つは、真上なら自力でテレメトリー信号を観測することが楽だからである。水平線を遥かに越えて飛んで行ってしまうと北朝鮮には自力観測が難しくなる。

二つ目は、真上なら、最大推力で飛ばしても、誤って他国の領域に飛んで行ってしまう可能性が低くなるからである。もしも、他国の領海、または、その近くに落ちたら、ミサイルの部品等を回収されてしまうかもしれないからである。



11月30日・マイケル・エレマン氏(38ノース):
火星15号は1トン程度の重量の弾頭をアメリカのどこにでも到達させられるようだ。
北朝鮮の核弾頭の重量は現在700キロ程度かそれより軽いと見られている。(中略)しかし、弾道ミサイルとしての有効性を実証するためには、少なくとも、1回か2回、通常の軌道で打ち上げる実験が必要だろう。



11月30日・マティス国防長官@ペンタゴン:
外交が失敗に終ったと言うつもりはない。我々は外交努力を続ける。

北朝鮮は過去の失敗から学習し、確実に脅威を増している

12月2日・マクマスター国家安全保障問題担当補佐官
@レーガン・ライブラリーでのシンポジウム:

ーー先日の北のICBMは、大気圏再突入の際、弾頭がばらばらになったと報じられている。つまり、まだ、彼らのミサイルを心配する必要はないのか?

あのミサイル実験の分析・評価にはもう少し時間が掛かる。
しかし、明らかなことが一つある。ミサイルの発射実験や核実験を実施する度に、彼は能力を向上させているということだ。
今回の実験が成功だったのか失敗だったのかということよりも、彼は過去の失敗から学習し、改善を加え、確実に脅威を増しているということを理解すべきである。


ーー戦争の危険はより高まったと言えるのか?

日々、高まっていると言える。この問題が解決できるのか我々は時間との戦いの渦中にある。
例えば中国は北朝鮮に対し非常に強い経済的影響力を持っている。燃料が無ければミサイルだって撃てないのだ。武力衝突に至らずにこの問題に対処する方法はいくつも存在する。しかし、彼は核ミサイルの完成にどんどん近づいている。残された時間は少ない。

原油と燃料の100%遮断が現時点では有効な手段と私は思う。大統領もそう信じている。
制裁の圧倒的な強化と完全な履行無くして、彼の対応が劇的に変わるとは考えにくい。



12月3日・西側消息筋:
北朝鮮の核・ミサイル開発が最近長足の進歩を遂げているのは偶然ではない。彼らは極めて長期間に渡って国の総力を挙げて開発に当たっているのだ。
彼らの黒鉛炉が良い例だ。元はソヴィエトが開発したものだが、びっくりするくらい多くの自前の技術も開発され使われていた。北朝鮮には優秀な技術者が居るのだ。

北の核問題に対処するには長期的な視点が必要だ。同盟と防衛力を適切に維持すると同時に経済的・文化的優位性を保ち続けることが大切だ。
スターリンが率いたソヴィエトを思い出してみ給え。
彼らは北朝鮮と比較にならないほど大量の核ミサイル・爆弾を保有していた。そして、スターリンは残虐で異常な独裁者だった。
だが、世界は生き延び、我々は繁栄し続けている。長期的展望を持つしかないのだ。

フジテレビ・二関吉郎解説委員

最終更新:12/6(水) 18:04
ホウドウキョク