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F1、来季の”パワーユニット3基制限”撤廃は絶望的。「変更には全会一致が必要」とFIA会長

2017/12/6(水) 20:42配信

motorsport.com 日本版

 来季のF1は、使用できるパワーユニット(PU)のエレメントが今季の4基からさらに厳格化されることになっている。エンジン(ICE)とMGU-H、ターボチャージャーは年間3基まで。MGU-Kとエナジーストア、コントロールエレクトロニクスは2基までに制限され、これを超えて新しいエレメントを投入することになれば、ドライバーはグリッド降格ペナルティを受けることになる。

丸裸になったメルセデスのPU。余裕があるのはここだけか?

 今季の4基制限においてさえ、ホンダとルノー製のPUを使うチームは何度もペナルティを受けており、レッドブルのチーム代表クリスチャン・ホーナーは、PUのエレメント数を減らしてもコストダウンには繋がらないと、何度も使用制限の厳格化をやめるよう訴えてきた。

 ルールの変更には全チームの同意を得る必要があるが、最近行われたF1のストラテジーグループの会議でフェラーリ会長のセルジオ・マルキオンネがホーナーの提案をあしらったため、ルールの変更は絶望的な状態だ。

 FIAのジャン・トッド会長は今年、グリッドペナルティを受けるチームがいくつか出てきたことに関して不満を抱いていたと語ったものの、全会一致が得られない以上、FIAとしてできることはないと述べた。

「これは決まったことだ。一部の人々はこれについてまだ考えているが、何も新しいことはない。2018年のことは1年前に決まっていたのだ」

「我々はチームと何度かミーティングを行い、レギュレーションを制定し、その運用方法を決めた。これから4基のエンジンに戻そうとするなら、全員の合意が必要だ」

「そして、それは得られていない。だから、来季は3つのエンジンを使用することになる」

 トッドはPUの使用数を減らす以外に、F1に選択肢はなかったと説明した。そうしなければ開発費がコントロールできなくなり、小規模チームがカスタマー契約を結ぶことができなくなってしまうからだという。

「私は、適切な解決策を見つけるのは容易いことではないと感じている」

「もし何もしなければ、エンジンを購入する方が高価になってしまうだろう」

「FIAの立場から言えば、使用できるエンジンの数を制限しないと決めれば、問題は起きない。しかし他のメーカーにとっては問題になってくる。だから、グリッドペナルティが必要なのだ」

 ホーナー自身も2018年の状況には不満を抱いたままだが、フェラーリが態度を変えない以上、できることはほとんどないと認識している。

「前回、セルジオが議論を終わらせてしまった。来年については(ルール変更の)チャンスはない」とホーナーは述べた。

 今、来季の状況を心配しているかと問うと、ホーナーは次のように答えた。

「来年は多くのグリッドペナルティがあると思う。グリッドペナルティでチャンピオンシップが決まることになり、見るのが嫌になるだろう。我々は21戦を3基のエンジンで戦い、ポイントを目指すんだ。本当に最悪だ」

 ホーナーの主張に対しては、メルセデスのチーム代表であるトト・ウルフも反論している。PUの使用基数が制限されたのは、レッドブルのようなカスタマーチームが参戦コストを下げることを推し進めたからだと、ウルフは主張したのだ。

 ウルフのコメントに対してホーナーは、次のように返している。

「彼が何と言おうと、これは間違った節約方法だ」

「エンジンはF1という”ワールドツアー”に参加しているが、レースが1戦増える一方でエンジンは1基減る。それは間違ったことであり、エンジンのペナルティがチャンピオンシップを決めるところを見るなんておぞましいことだ」

Jonathan Noble

最終更新:2017/12/6(水) 20:44
motorsport.com 日本版