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インフルワクチン足りません 県内、再流通は今月中旬

2017/12/6(水) 5:00配信

北日本新聞

 県内の医療機関でインフルエンザワクチンの入手が困難な状況となっている。予防接種の開始時期を遅らせるなどして希望者が接種を受けられるように努めているが、既にワクチンの在庫がなくなった医療機関も少なくない。ワクチンが不足したのは新型インフルエンザが流行した2009年以来8年ぶり。県などによると、再びワクチンが県内に流通するのは今月中旬になると見込まれる。(社会部・吉崎美喜、田辺泉季)

 県内の医療機関にワクチンを卸しているファイネス富山支店(富山市太郎丸西町)によると、今年は厚生労働省によるワクチン株の決定が遅れたため、生産量が昨年より約1割減る見通し。生産も遅れており、例年なら同社では既に医療機関への納入も終えている時期だが、今年はまだ昨年の8割の量しか届いていないという。山口勝利支店長は「最近は安定的に供給があったのに、珍しい状況だ」と話す。

 生産量が減った影響で、多くの医療機関でワクチンが不足している。予約制で予防接種をしている八木小児科医院(富山市奥田寿町)は例年10月中旬から接種を始めるが、今年はワクチン供給のめどが立たないため、開始時期を半月遅らせた。

 接種回数についても、世界保健機関(WHO)が9歳以上には1回注射を推奨していることを伝え、承諾した人は1回にしている。このため、11月末で締め切った今季の予約分は確保できそうだという。八木信一医師は「今後も入荷量が減る可能性はあるので、注視していきたい」と話す。

 予約以外も受け付ける病院などでは、ワクチンがなくなったところもある。富山市内のある病院では11月1日に予防接種を開始。その後十分な量を確保できない状況が分かり、12月1日から予約制にしたものの5日には底を突いた。高岡市内の病院でも11月中旬にワクチンがなくなり、成人の接種を中止した。

 県やファイネスによると、今後メーカーから届く量が増えるため、今月中旬から下旬には徐々に流通すると予想される。

 外来患者の接種を中止していた高岡市民病院(同市宝町)も、今月中旬に接種を再開する予定。ただし、潤沢な量を確保できるわけではないため、「綱渡り的な状況。希望する人は先に状況を確認した方が確実だ」としている。

 厚労省は1日に今季のインフルエンザの流行が始まったと発表。都道府県別では、県内の1医療機関当たりの患者数は0・29人で1人を下回っており、流行期に入っていない。

北日本新聞社

最終更新:2017/12/6(水) 12:51
北日本新聞