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『Skyrim VR』&『DOOM VFR』世界が注目するプレイステーション VRタイトルを先行プレイ!

2017/12/7(木) 18:02配信

ファミ通.com

文・取材:コンタカオ

 2017年12月は、ベセスダ・ソフトワークスがVRゲームをつぎのステップへと引き上げる……そう言えるだけのクオリティーを持つ、プレイステーション VR専用のタイトルが2本登場する。まずは、2017年12月14日発売予定の『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』。誰もが知る名作をVRに最適化したオープンワールドRPGだ。もうひとつは、2017年12月21日発売予定の『DOOM VFR』。熱狂的なファンを持つFPSタイトルをVRでのプレイに合わせてリファインした作品である。それぞれのゲーム性は異なるが、仮想空間で遊ぶというプレイスタイルに合わせて調整が施されており、現時点でのVRゲームとしてはハイレベルな作品になっている。各タイトルを事前にプレイする機会を得たので、今回はプレイインプレッションをお届けしたい。


伝説級のオープンワールドRPGがVR化
 竜の血脈を継ぐ者・ドラゴンボーン、そして破壊の神を巡る壮大な物語。想像を超える広大なオープンワールドを舞台にした、完全なる自由が保証されたゲームプレイ……シリーズを重ねるごとにRPGの概念を覆してきた『エルダー・スクロールズ』シリーズだが、その中でもひと際人気の高い作品が、『エルダー・スクロールズV:スカイリム』(以下、『TESV』)だ。2011年にプレイステーション3、Xbox 360、PC向けに発売され、全世界で1000万本を越えるヒットを記録(2012年2月時点)。それだけでなく、世界中のあらゆるメディアで200以上もの“ゲーム・オブ・ザ・イヤー”を獲得するほどの高評価を獲得した。
 発売後も追加コンテンツとして『ドーンガード』、『ハースファイア』、『ドラゴンボーン』がリリースされ、『TESV』の世界はさらに深く進化した。2016年には、追加コンテンツにレジェンダリースキルなどの要素や改善点をすべて収録し、新世代機であるプレイステーション4やXbox One向けにグラフィックも含めてリマスターした『スペシャルエディション』が発売され、完全版と呼ぶにふさわしい完成度が世界中を驚かせた。
 今回の『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』は、その『スペシャルエディション』をベースに、画質やエフェクトなどをVRでのプレイに最適化した作品だ。舞台となるのは、タムリエル大陸の北部に位置する寒冷地のスカイリム。ノルド(人間種)の故郷であり、寒々しい雪山や緑溢れる森、広大な草原など、多彩な景観が広がっている。そこに住まう人々が築き上げた街や集落、謎めいたダンジョンなど、プレイヤーが訪れることのできる場所もさまざまだ。そんな光景の中に自分が飛び込む感覚。それが、VRで楽しめるというわけだ。


 基本的な流れはオリジナル版と変わらないので、囚われの身になった主人公が、ドラゴンの襲来をきっかけに自由となるストーリーは変わらない。いわゆるチュートリアルとなる序盤をプレイすれば、VR版で何が変わったのかは理解できるだろう。操作はプレイステーション Moveとデュアルショック4の両方に対応している。オープンワールドで重要となる移動は、ポイントの位置に合わせてテレポートする形と、通常に移動する形の2種類から選択できる。どちらが適しているのかはそれぞれの好みとなるが、通常の移動は慣れるまでに時間はかかるだろう。ダッシュやジャンプ時は、視野が黒い枠で狭くなる処理が施されているとはいえ、最初は少し酔うかもしれない。ただ、広大な大地を自由に闊歩するためにも、移動時の感覚は慣れさせておいたほうがいい。ここで慣れておけば、複雑な構造を持つダンジョンや険しい山々の探索など、スムーズに楽しめる。高低差が激しい場所はあえてテレポートで移動するのも手だ。ちなみに、馬に乗っての高速移動もできるので、心配なさらず。


 グラフィックに関しては、プレイステーション4 Proにも対応しているので、十分なクオリティーと言える。細かい部分に視点を寄せると粗が見える場所もあるが、それが没入感を損なうことはない。とくに、巨大な敵(ドラゴンによる最初の襲来シーンはぜひ体験してほしい)を目の前にしたときの迫力は、VRならではのもの。ドラゴンはもとより、多彩なクリーチャーの“サイズ感”が伝わることで、戦闘の緊張感はオリジナル版とはまったく異なる。その戦闘に関しても、片手武器と盾、両手武器、弓と、武器の種類によって操作感が変わり、PS Moveでは周囲を気にしなくてはいけないほど、激しい動きになっていることもある。個人的にはPS Moveよりデュアルショック4を使った戦闘のほうに慣れているので、快適ではあったが、PS Moveのダイナミックでスピーディーな立ち回りはかなり楽しい。大振りするとカメラの認識範囲内から飛び出してしまうことも多々あったのだが、どうしてもそうなるくらいに熱中できるのは間違いない。盾を構えながら剣をくり出す、狙いを定めて矢を放つといった動作を、実際に近い感覚で再現できるのは、VR版ならではの醍醐味だ。敵に囲まれたときや背後から襲われた際の旋回行動もスムーズなので、コントローラによって有利不利が生じることはない。


 何より、魔法を突き詰めるもよし、吸血鬼となって闇に生きるもよし、悪を許さない王道の戦士となるのもよし、盗みの腕を極限まで研ぎ澄ますもよし……と、この世界で自分の好きなように生きることができるのは、『TESV』でしか成し得ない魅力であり、それこそ『TESV』の基礎である。これがVRで損なわれることは当然、ない。360度に広がる視野とダイレクトな操作のおかげで、没入感はさらに増すといっても過言ではない。メニュー操作はオリジナル版を親しんだ人ほど、少しとまどうかもしれないが、VRでの操作にに慣れる「すでに海外での評価などをチェックしている人も多いだろうが、このボリュームのオープンワールドRPGを、VRで表現したこと自体が衝撃であり、VRゲームをつぎのステップに上げる挑戦と言える。すでにオリジナル版を遊び尽くしている人も、VRで刺激的なRPGを遊びたいという人も、ぜひその体で体験してほしい。これが新しいRPGの始まりになるのかもしれないから。


超ハードコアFPSが描く地獄の戦場をVRで
 FPSというジャンルを定着させた、ゲーム史に輝く『DOOM』シリーズ。そのエッセンスを残しながら、ハイスピードかつハイテンションの猛烈シューターとして生まれ変わり、世界中のファンを狂喜乱舞させたのが、2016年発売の『DOOM』だ。
 デーモンの襲撃を受けた火星研究施設で、最後の生き残りとなったプレイヤーは、肉体こそ失ったものの、意識を人工頭脳マトリックスに転送され、屈強な戦士に生まれ変わる。敵しかいない死屍累々のフィールドで、あらゆる銃火器を用いてデーモンを潰していくというシンプルかつハードな設定は、オールドFPSファンはもちろん、オリジナル『DOOM』を知らない層もキャッチして、高い評価を獲得した。その興奮はそのままに、VRでのプレイに合わせてすべてを刷新したのが、『DOOM VFR』である。


 『DOOM』は、多彩な武器を撃ちまくる爽快感はもちろん、高低差のあるマップを活かしていかに戦うかを考える戦略性とのバランスがよい、秀逸な作品だった。その戦略性こそ、『DOOM』が数多のFPSと一線を画しているポイントで、コンソールパネルを探し出して操作するようなパズル的ギミックであったり、入り組んだ地形をいかに活かして立ち回るかで攻略が変わるといった探索要素が、『DOOM』をより深くした。その要素は『DOOM VFR』にも健在で、謎解きもVRに最適化されているので、新鮮な気持ちで楽しめるのはうれしい。フィールドもVRに合わせて一新されているので、オリジナル版のファンも納得できるはずだ。


 主役となる戦闘に関しても、基本は撃って撃って撃ちまくるものなので、没入感が増しているぶん、よりスリリングな立ち回りが堪能できる。筆者は試していないが“プレイステーション VR シューティングコントローラー”を使えば、より爽快に楽しめそうだ。そもそも、主観視点のFPSとVRは親和性が高いので、爽快感は安定している。が、ほかのFPS VRタイトルと本作の大きな差と言えば、ワープ移動と戦闘を組み合わせた点にある。まず、起伏のあるフィールドでは、オリジナル版と同様の移動では3D酔いしてしまう可能性があるので、行きたいところにポインターを合わせてワープできる移動方法は必須。その移動にダメージ判定を加えたことで、本作はFPS VRタイトルに革命を起こしている。ある程度のダメージを与えると敵の輪郭が青白く光り、その敵に向けてダッシュして体当たりを決めると一撃で倒せる。多数の敵に囲まれたときなどはこの攻撃が本領を発揮し、回避移動が戦闘に組み込まれることで、バトルの展開がよりスピーディーになる。これが気持ちいい。ただ、PS Moveとデュアルショック4を使用しての移動操作にクセがあり、FPSとしての快適さを優先するなら気軽に銃を撃てるPS Moveが、スムーズな移動と探索しやすさを優先するならデュアルショック4をオススメしたい。移動に慣れが必要ではあるが、展開がめまぐるしく変わるゲームなので、酔わなくなるまでの時間はあまりかからないだろう。どのタイトルでも変わらないが、長時間の連続プレイは避け、こまめに進めて徐々に視点を慣らしていくことが肝心だ。


 シングルプレイ専用で、『DOOM』のキャンペーンモードをVRに最適化した作品なので、ボリュームが物足りないのは確か(そのぶん、税抜3980円とお得な値段になっているが)。それでも、オリジナル版が持つ爽快でグロテスクでユーモラスでスリリングなシューティングという要素は、しっかりと受け継がれている。『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』と同様に、『DOOM VFR』にもVRゲームを進化させようという狙いがあることは、十分に伝わる内容だ。VRがゲームを変えると言われてまだ2年弱、これからどんどん進化を遂げていく時期だ。VRゲームの過渡期を代表する作品として、この2本は後に語られるものだろう。現時点でのVRゲームの中では、最高峰の2本であることは間違いないのだ。




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※本ソフトはCEROにより"18歳以上のみ対象"の指定を受けておりますが、掲載にあたっては、ファミ通.comの掲載基準に従い考慮しております。

最終更新:2017/12/7(木) 18:02
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