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天然ゴム市場での地位向上 ミャンマー、価格低迷機に世界に足場

12/8(金) 7:15配信

SankeiBiz

 ミャンマーの天然ゴム産業は、輸出拡大を図っている。天然ゴムの市場価格は低迷しているが、ミャンマー・ゴム栽培生産者協会(MRPPA)幹部は、主要輸出国で価格下落によりコスト負担が重くなっているとし、今が輸出拡大の好機との見方を示した。現地紙ミャンマー・タイムズなどが報じた。

 世界の天然ゴム市場ではミャンマーと同じ東南アジア地域のタイ、マレーシア、インドネシアが総生産量の約7割を占める。しかし、MRPPA幹部は主要3カ国が植え替えたゴムの若木が樹液(ラテックス)を出す時期に至っていないうえ、天候不良による生産不振が予想されていると指摘し「ミャンマー産の天然ゴムにとってはチャンス」と強気の姿勢を示した。

 また、天然ゴムはタイ産の市場価格が2011年の1キロ当たり約180バーツ(現レートで約620円)から17年11月には約50バーツにまで下落するなど、生産者にとっては厳しい情勢が続く。

 しかし、主要3カ国で構成する国際3カ国ゴム評議会(ITRC)が「取引価格が市場の実情を反映していない」と指摘していることもあり、MRPPA幹部は、この状況が世界の天然ゴム市場における足場を築く好機だと強調した。

 ミャンマーは、南東部モン州などを中心に6475平方キロで700万本のゴムの木を栽培しており、天然ゴムの生産量は年間20万トンとされる。同国政府によると、17年4~10月の輸出額は前年同期比約40%増の8880万ドル(約99億8500万円)だった。

 MRPPA幹部は、同国天然ゴム産業の今後の課題について、品質向上と密輸防止を挙げた。同幹部によると、ミャンマーの天然ゴム産業は小規模農家が中心で品質が標準化されておらず、取引での弱点となっている。政府は、生産量の9割が低品質にあたり、4億チャット(約3300万円)の損失が発生しているとみる。

 また、輸出量の半分が密輸によって中国に流れているとされており、密輸防止は喫緊の課題だ。MRPPA幹部は、日本が同国産天然ゴムに関心を持っているとし、輸出先の多様化も密輸防止に有効だとの見解を示した。(シンガポール支局)

最終更新:12/8(金) 7:15
SankeiBiz