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サクラマス順調に遡上 栃木県、那珂川で初調査 ヤマメ全体の26%確認

12/7(木) 7:55配信

産経新聞

 釣り人の間で「幻の魚」と呼ばれるサクラマスについて、県水産試験場(大田原市)は今年、那珂川を対象に初めて調査し、ヤマメ全体の4分の1が降海型のサクラマスで、順調に遡上(そじょう)していることが分かった。関東随一の清流とされる那珂川の清らかさを裏付けている。(川岸等)

 サクラマスはサケ科の魚。河川残留型はヤマメと呼び、サクラマスは海に下って体長70センチに成長する。個体数が少ない上、強烈な引きと食味が良いことから釣り人が「いつかは釣りたい」と思う高級魚だ。

 ヤマメの放流事業、水質改善などで個体数が増加傾向とみられ、同試験場は重要な遊漁資源活用のため、平成23~28年に採取したヤマメ85尾を分析、パーマークと呼ぶ腹部の青い斑点、耳石中の元素分析などで判別法を確立した。この方法で今年、釣り人から情報提供された57尾(20~58センチ)を詳しく調べた。

 その結果、ヤマメ42尾(74%)に対し、サクラマス15尾(26%)で、そのうち体長31センチ以上の34尾に限ると、ヤマメ19尾(56%)、サクラマス15尾(44%)となった。釣れた時期は、ヤマメが解禁の3月以降~8月下旬と長く、サクラマスは遡上時期とされる3月下旬~6月中旬に集中。ヤマメは疑似餌のルアーとフライ、サクラマスは餌釣りで良く釣れていた。

 釣り歴40年、大田原市の飲食店経営、清矢彰さん(60)は「以前より小型になった気がするが、サクラマスの個体数は増えている。清流を好むカジカやシマドジョウも増えており、放流に加え、水質が良くなっているのも要因では」と話す。

 同試験場は「サクラマスの生態は未解明な部分が多く、遡上時期など貴重なデータが得られた。今後、資源活用に生かしていきたい」としている。

最終更新:12/7(木) 7:55
産経新聞