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「ゾーン30」導入、交通事故2割減 通学路の速度規制

12/7(木) 15:29配信

朝日新聞デジタル

 通学路など生活道路での歩行者の安全を守るため、車の最高速度を時速30キロに規制する「ゾーン30」の導入効果を警察庁がまとめ、7日発表した。2016年度末までの6年間で全国3105カ所で整備。車の走行速度は3キロ近く抑えられ、整備後の交通事故は整備前より2割減った。警察庁は今後も整備を進める。

【写真】最高速度が30キロであることを示す道路標示と標識=埼玉県川口市

 警察庁は、11年度から15年度までに整備された2490カ所について、前後1年間の人身事故の件数を調べた。整備前は5414件だったのに対し、整備後は4144件と23・5%減少。死亡・重傷事故でみると、整備後は273件と整備前の373件と比べて26・8%少なかった。死亡事故は7件減って11件だった。この間の全国での人身事故件数は平均1割減で、導入によって事故が減った状況がうかがえる。

 また、埼玉県と京都府内の「ゾーン30」202カ所で整備前後の車の平均速度を比べたところ、32キロと2・9キロ下がった。道路に段差をつけるなど物理的に速度を抑える対策が施された場所では、4・2キロ抑えられた。警察庁の担当者は「段差などを設置すれば、さらなる事故減少が期待できる」と分析する。

 だが、16年度末までに整備された「ゾーン30」のうち、物理的な対策が施されたのは、道路を管理する自治体の予算などの事情もあり、全体の4%。警察庁は今後、自治体に対策を促す方針だ。(浦野直樹)


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 〈ゾーン30〉 主に幹線道路からの「抜け道」として生活道路を猛スピードで走る車から歩行者を守るため、特定の区域内で車の最高速度を時速30キロに抑える取り組み。一部地域では緩やかな段差をつけたり、道幅を狭くするポールを設けたりするなど、速度を抑えるための物理的な対策も施されている。警察庁は2011年、16年度末までに3037カ所に整備するよう全国の警察に指示。同年度末までに目標を超える3105カ所に整備された。17年度内にさらに約300カ所で整備される見込み。

朝日新聞社