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寒サバ水揚げ明暗 太平洋で好漁、九州・東海は不振

12/7(木) 18:00配信

みなと新聞

 寒サバのシーズンを迎え、東西の巻網漁は明暗が分かれている。11月中旬以降、水揚げが本格化してきた北部太平洋側に対し、九州北西から東海にかけては「年内、マサバの大きな水揚げ増はほぼ見込めない」(九州北部の産地筋)状態だ。九州の量販店などは「このままなら輸入物や東北産などを手当てするしかない」。

 北部太平洋の巻網サバ漁は11月中旬に漁場が福島沖まで南下すると千葉・銚子への水揚げも一気に増え、総水揚量は21日以降12月に入っても1日8000~1万トンと好調を維持する。魚体サイズは1尾300~400グラムの中~小型が大半を占めるが、粗脂肪率が20%前後で「脂がのって身質は良い」(産地の買受人)。浜値は銚子で平均キロ60円、青森・八戸で77円(5日)と水揚量が増えている中で比較的堅調だ。

 一方、九州・東海の巻網漁は11月の生鮮・加工向けマサバの水揚量が過去9年の同月で最低だった。養殖魚の餌向けが主体の小型サイズも前年同月比2割減。この海域で漁をする西日本の大中型船団は現在、半数が三陸沖で操業している上、九州北西・東海海域も12月は6日まで休漁、28日には再度休漁入りするため、水揚げ増につながる要素がないと産地の市場はみている。

九州の量販店「輸入物や東北産を手当てするしか」

 九州西・東海では数年前まで11月中に旬のサバ漁がスタートしていた。しかし、ここ数年は11月の旬の入りはほぼみられず、サバ水揚げの本格化は12月にずれ込んでいる。九州地区の量販店担当者は「九州産入荷の見通しが立たない」と、12月も本格入荷が見込めないなら輸入物や東北産中心に対応する腹づもりだ。

 九州の巻網船団の11月漁は五島西沖と対馬沖漁場が軸。「サバ狙いの結果はアジばかり。サバは獲れても小さく、旬のサバとはとてもいえない。日韓漁業交渉が妥結していないため数年前までは質のよいサバが獲れていた済州島沖の水揚げがない上、韓国の水揚げも少ないと聞く」(産地市場関係者)。11月の餌向けローソクサイズを除くマサバの平均浜値はキロ480円前後で、前月から30円上昇している。

 産地市場の関係者は「この時期にマサバ漁が本格化しなかった年は過去に記憶がない。マサバの生息域に大きな変化が出ているのでは。強い危機感を感じる」と話す。

最終更新:12/7(木) 18:00
みなと新聞