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【Bリーグ】東芝からDeNAへ、期待と不安の中で新たなモチベーションを得た篠山竜青

2017/12/7(木) 14:00配信

バスケット・カウント

東芝傘下で最後のシーズン、愛着のある親会社へ恩返し

文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦


昨日、東芝からDeNAへのオーナー移管が発表されたことを受け、川崎ブレイブサンダースのキャプテン、篠山竜青が取材に応じた。篠山は日本大学を出て当時の東芝に『入社』し、東芝バスケットボール部の社員選手として5年間プレーした後に、Bリーグ発足に伴いプロ選手になっている。

今回の話は5日にチーム運営会社の荒木雅己社長から聞かされたが、以前にも売却の噂はあり、それは当然ながら選手たちの耳にも入っていたと篠山は言う。「荒木さんの緊急ミーティングがあると聞いて、みんなで何の話なのか予想していました。その中にはこの結果も入っていたので、全く予期せぬことではありませんでした」

「いろんな競技を見ても、プロスポーツでオーナーが変わるのはそんなに珍しいことではないし、いろんな面で変化を求められるビジネスなので、バスケでも十分あり得ることだと思っています。東芝のバスケ部として長い歴史があるし、僕も入団当初は東芝の社員として入ってきたので、愛着もあるし寂しい思いもあります」

篠山を始め選手のほとんどにとって、東芝は単なるオーナー会社ではなく、自分が所属していた会社だ。当然、その愛着は小さくはない。「長年支えてくれた東芝の存在が今シーズンで終わりになって、来シーズンからDeNAさんになります。川崎ブレイブサンダースが終わるわけではないんですけど、長年歴史を作ってきてくださった東芝バスケットボール部の人からすると一区切りになるので、そこは僕たちもその気持ちを汲んで、『有終の美』と言っていいか分からないですけど、恩返しの意味でも今シーズンに良い結果を出そうというのは、選手とスタッフの中で高まっています」

「これからもテレビ、家電は東芝で」とニヤリ

DeNAで思い浮かぶのは横浜ベイスターズの成功だ。「僕は地元が横浜で、ベイスターズはDeNAになる前から見ていますが、集客の面、実力の面でも今年は日本シリーズに行っていますし、プロチームとして成長を遂げているという感覚で見ていたので、ポジティブなイメージを持っています」と篠山は言う。ただ同時に「何かが変わっていく時には期待も不安もある」と、決してネガティブな意味ではないが、漠然とした不安があることも明かしている。

「具体的に何がどう変わるのかは見えていないので、漠然としかしていません。いろんな面で良くなってほしいとしかお答えできないです」

この言葉からも分かるとおり、発表はされたものの、何が、いつ、どのように変わるのかは彼らにも分からない。そこに不安があるのは無理もないことだ。それでも、川崎市を本拠地として、とどろきアリーナでホームゲームを行い、クラブハウスと練習場が引き続き使えることには「現場の変化は少ないので安心しました」と言う。

予想されたこととは言え、まだ未来図を描くことは難しい。そうなると当然、意識が向くのは愛着ある東芝との別れだ。ご存知のとおり、ここ数年の東芝は悪い話題ばかり取り上げられている。ただ篠山はこれに反論する。「ネガティブなニュースが多くて、外側の人から『大丈夫なのか』と心配する連絡をたくさんもらっていましたが、中の僕たちは『東芝なら立ち直れる』と思っていましたし、今も思っています」

「今回、運営が東芝からDeNAに変わりますけど、ずっと東芝を応援する気持ち、東芝への感謝は変わりません。これからもテレビ、家電は東芝でと思っています」とニヤリ。ずっと表情の硬かった篠山が、ここでようやく『らしさ』を見せた。

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最終更新:2017/12/7(木) 14:00
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