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ソーラーシェアリング収穫祭、開催! 太陽光パネルの下で農作物の収穫を祝う

2017/12/8(金) 9:10配信

スマートジャパン

「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」が祭りの広場に!

 会場となったのは、2017年3月に発電を開始した日本最大規模のソーラーシェアリング「匝瑳(そうさ)メガソーラーシェアリング第一発電所」。同発電所を立ち上げた市民エネルギーちばを中心に、地元有志を巻き込んだ収穫祭実行委員会によって、11月19日に賑々(にぎにぎ)しく開催された。

地元の食材を使った飲食店など、多くのテントが立ち並んだ

 会場には、地元の食材を使った雑煮やカレーなどの飲食をはじめ、地元農家の野菜・農産加工品などのテント約20店が立ち並んだ。地元米の餅つき、芋ほり体験、特設ステージでのおはやし演奏、のど自慢大会など、イベントも盛り沢山。地域の農業関係者、県内外のソーラーシェアリング関係者、近隣のファミリー層など約800人が訪れ、晩秋の一日を楽しんだ。

 さくら市から2人のお子さんを連れてやってきた畠山さんご夫妻は、「太陽光パネルがあっても農作物に悪影響がないどころか、むしろ良く育つものもあると知って驚いた。環境や地域のためにもなる素晴らしい取り組みだと思う。ソーラーシェアリングでつくった農作物があったら絶対買いたい」と話していた。

耕作放棄地を農地に戻す。ソーラーシェアリングで地域再生!

 匝瑳市には現在、「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」の他にも10カ所以上のソーラーシェアリング発電所があり、それらを柱に、自然エネルギーと有機農業の融合による地域再生が進んでいる。中でも同発電所は、耕作放棄地に発電設備をつくるとともに、太陽光パネルの下を農地として復活させる試みとしても地域の期待を集めていた。そこは、15年以上にわたって耕作が放棄され、荒れ地のようになってしまっていた土地だったという。この日の収穫祭は、その土地が農地によみがえったことを祝う祭りでもあったのだ。

 収穫祭実行委員会の東光弘氏(市民エネルギーちば代表)は、次のように述べている。「ソーラーシェアリングは単なる発電の手段、金銭的なメリットだけを目的としているのではありません。その収入を活用して大地を再生し、人の輪をつなげ広げていくことで、環境問題を解決していくことが目的です。環境と調和し、人々が幸福に暮らせる22世紀の村は、その地域の風土と人々のつながりが土台。今回のお祭りは、そのきっかけ作りを目指しています。今、新しい胎動が始まっている事実を、交流の場を共有することで実感していただき、地域内外の自発的で持続可能な発展につながっていくことを願っています」。

農業生産法人に耕作委託。ソーラーシェアリング1000件の最前線!

 「匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所」は土地面積が約3万2000m2で、太陽光発電システムの設備容量が1MW。想定年間発電量は142万4000kWh、年間売電収入は約4700万円を想定する。パネル下に再生した農地の耕作は、地域の農業生産法人Three little birds合同会社に委託。売電収入の中から、年間200万円を耕作委託料として支払うというスキームだ。さらに、地域の協議会にも年間200万円が拠出され、地元の環境保全に役立てられている。まさに、環境調和型のメガソーラーと言って良い。

 ソーラーシェアリングは2013年3月31日、農林水産省が一定の条件のもとで、これを認める方針を打ち出したのを機に普及しはじめた。現在、導入件数は1000件を突破し、北海道から沖縄まで日本各地に拡がっている。なかでも千葉県には215件の発電所があり、122件で2位の静岡県を大きく引き離している(2017年5月27日現在、一般社団法人全国営農型発電協会調べ)。

 今回紹介した匝瑳は、そのなかでも最先端をいくソーラーシェアリングのメッカだ。エネルギー問題と農業問題、いずれの解決にも糸口を与えてくれそうなソーラーシェアリングが、そこにはある。太陽の恵みを地域とともに享受する……匝瑳の取り組みから、今後とも目が離せない。

最終更新:2017/12/8(金) 9:10
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