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日本、カツオも乱獲懸念 規制訴え WCPFC会合

12/8(金) 7:55配信

産経新聞

 日本が年次会合で太平洋のカツオ漁業の規制強化を提案したのは、クロマグロの規制をめぐって対応が後手に回ったからだ。中国や韓国の乱獲によりクロマグロは資源が減少し、日本は規制に翻弄されている。クロマグロの“敵(かたき)”をカツオで討たんとばかりに、日本は規制を強く訴えた。

 日本近海もののカツオは刺し身やたたきで人気が高く、缶詰やかつお節などの加工品でも幅広い需要があるが、2015年の日本の漁獲量は10年前の約4割減、約22万トンに落ち込む。一方、中西部太平洋全体のカツオ漁獲量は約183万トンに上り、10年間で約3割増加。パプアニューギニア、マーシャル諸島など島嶼国が漁業振興に力を入れているのが主因だ。こうした国では明かりで魚を集め、一網打尽にする巻き網漁業が主流で、漁船の大型化も進む。水産庁幹部は「回遊の末端にある日本の不漁には熱帯海域の影響がありうる」と話す。

 カツオは太平洋全体での資源量は豊富にあるとされており、操業期間の制限など現状の規制で十分とする島嶼国の主張が優勢だ。それでも、今回の年次会合で、日本がカツオ規制で先手を打ったのは、乱獲により太平洋ではクロマグロ漁への厳しい規制に現場が対応できていない現実があるからだ。16年7月から17年7月までの昨期は漁獲上限を超え、今期は操業自粛など、さらなる漁獲抑制も強いられている。

 カツオも近海ものが減少すれば国内漁業者には大きな痛手となる。クロマグロの「二の舞い」にならぬよう、資源管理を重視する漁業に転換できるか、手腕が問われている。(高木克聡)

最終更新:12/8(金) 7:55
産経新聞