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甘利氏じわり…タフネゴシエーター再び 税制改正で調整役、党内高まる存在感

12/8(金) 7:55配信

産経新聞

 自民党の甘利明元経済再生担当相が党内で存在感を高めている。平成30年度税制改正をめぐり党税制調査会幹部として法人税改革などを主導した一方で、党の行政改革推進本部長と知的財産戦略調査会長を兼務し、安倍晋三首相の経済政策「アベノミクス」を側面支援する。昨年1月に金銭授受問題での閣僚辞任後は表舞台から遠ざかっていたが、先の衆院選でみそぎを済ませ、首相の最側近として再始動しつつある。(小川真由美)

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 再始動の象徴は、首相の看板政策「生産性革命」「人づくり革命」を後押しする30年度税制改正だ。首相の意向を踏まえ、党内と業界団体との調整に奔走した。法人税や固定資産税の扱いをめぐっては、財務省の意向に強く異議を唱える場面も目立ったという。

 別の党税調幹部は「官邸の下請けではない」と反発するが、甘利氏は「首相の改革方針を全力で支えることこそ党の仕事」と意に介さない。来年は行革推進本部長として大学改革など成長戦略の提言を取りまとめる方針だ。甘利氏が創設した派閥横断の政策グループ「さいこう日本」(36人)も8日に99回目の会合を開く。23年6月の初会合以来、無派閥議員らに党内の情報共有に努めてきた。

 甘利氏は金銭授受問題が起きるまで安倍政権の主要閣僚として首相を支えてきた。首相と麻生太郎副総理兼財務相、甘利氏、菅義偉官房長官の頭文字をとって政権中枢の「3A+S」と呼ばれるほど、4氏の関係は緊密だった。

 閣僚の辞任後は長期間、国会を欠席するなど政治生命も瀬戸際に立たされたが、今年2月に麻生派に入り、先の衆院選で勝利するなど復権の足場を固めてきた。

 首相も信頼の厚い最側近が党内に目を光らせる環境を整えたいとの思惑があり、甘利氏の党職登用はその一環といえる。ただ、党内には「大臣室でカネを受け取った印象は拭えない」(ベテラン議員)との声が依然くすぶり、甘利氏の動向が注目される。

最終更新:12/8(金) 8:45
産経新聞