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プーチン氏、露大統領選出馬表明 通算4選確実 スターリン以来の長期政権へ

12/8(金) 7:55配信

産経新聞

 【モスクワ=黒川信雄】来年3月のロシア大統領選への出馬を6日に表明したプーチン大統領(65)は支持率が約8割とされ、通算4選が確実視される。再選されれば、事実上の最高指導者だった首相時代を含めて24年にわたりロシアを統治することとなり、旧ソ連時代のスターリン以来の長期政権となる。

 ただ高支持率は対抗馬が生まれる土壌が排除され、“ロシアが外敵に囲まれている”とのプロパガンダ(政治宣伝)が入念になされている背景もある。欧米との対立も長期化が必至で、ロシアが停滞から脱することは容易ではない。

 「西側はロシアの若者を使い、カラー革命を引き起こす準備を進めている」

 11月下旬、露メディアが報じた上院の報告書には、欧米がロシアの「国家転覆」を狙っているとの視点が明確に記されていた。

 カラー革命とは、2000年代に旧ソ連諸国で相次いだ政変で、プーチン大統領も繰り返しロシアでの発生を警告している。反政権機運が高まりやすい若者が、ロシアの“敵”の影響を受けていると喧伝(けんでん)する当局の意図がうかがえる。

 大統領選には女性TV司会者のサプチャク氏や一部野党党首らが出馬の意向を示しているが、プーチン氏の対抗馬とはみなされていない。

 一方、反政権デモを繰り返し指揮しているナワリヌイ氏は出馬への意欲を繰り返し表明しているが、中央選管は同氏が有罪判決を受けているとの理由で「2028年まで選挙に出馬できない」としている。

 ロシアは“敵に囲まれ”、有力な対抗馬もいない。さらにソ連崩壊後の無秩序な混乱も避けたいとの国民心理が、強い指導者像を誇示するプーチン氏への高支持率に結びついていると、ロシアの専門家らは指摘する。

 ただ経済面では国民の実質賃金は減少し、対露経済制裁解除の見通しもたたない。経済関係者はプーチン氏が「何を成長のエンジンにするのか全く見えない」と厳しい見方を示す。

 欧米との対立が求心力となっている同氏だが、再選により国民の閉塞感が一層強まる可能性もある。

最終更新:12/8(金) 7:55
産経新聞