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若者よ海外で遊ぼう 旅行活性化へ官民本腰 国際航空路線維持に影響

12/8(金) 7:55配信

産経新聞

 海外と日本の相互交流を活性化させようと、訪日外国人旅行客に対するテコ入れだけでなく、日本人の海外旅行客を増やす取り組みが本格化してきた。海外旅行は日本国内の消費にはつながらないが、訪日客増加だけでは国際航空路線の維持が難しくなる事情もあり、官民挙げて需要喚起を加速している。

 「多様化する個人旅行客の需要を取り込む」。JTBワールドバケーションズの生田亨社長は7日、海外旅行商品の発表会で新商品の利便性をアピールした。

 来年1月に発売する新商品「ダイナミックJTB」は、パック旅行の料金を日々変化する“時価”に設定。予約時期によって変わるホテルや航空チケットの価格を反映する設計にした。平成30年度で6万人分の販売を見込む。

 日本人の海外旅行人数はこの20年ほど横ばいが続く。JTBはこの年末年始に限れば海外旅行人数が過去最高の70万人に達するとみているが、旅行先は欧米よりもアジアなど近場の割合が増える見通しだ。別の旅行大手も「若者が旅行商品を使わなくなった」との危機感を抱いている。

 海外旅行の伸び悩みは訪日客数にも影響しかねない。海外から日本への便を運航する航空会社は、機体を日本から海外に出発させる復路の便に空席が多ければ採算が取れなくなり、結果として日本向けの便を維持することが難しくなるためだ。

 「海外に出かけても、メリットが得られるか分からないのでは」「パスポートを持っていない若者も多く友人を誘えないようだ」

 観光庁が7日開いた若者の海外旅行活性化に関する検討会では有識者らが、海外に行かない理由について議論した。

 昭和46年以降、日本人海外旅行者数は訪日外国人数を上回っていたが、訪日客の急増を受け平成27年に人数が逆転。特に20代は出国者数が28年までの20年間で39%減少した。政府は日本人の海外旅行者数を27年の1621万人から32年に2千万人とする目標を掲げ、20代は254万人から350万人へと伸ばす方針だ。

最終更新:12/8(金) 7:55
産経新聞