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肝大きいカワハギ出荷 静岡の産学で開発、地下海水使い陸上養殖

12/8(金) 14:40配信

みなと新聞

 カネヘイ養魚場(静岡市)が陸上養殖している、肝が天然物より大きいカワハギ「三保地下海水きもはぎ」の出荷が11月から本格化している。静岡商工会議所の外郭団体・駿河湾地域事業化プロジェクトが東海大海洋学部との研究で開発、市場価値の高い肝を年間を通じ体重の10%程度を占めるサイズで出荷できるようになった。天然物は漁獲時期によって肝のサイズが変わり、「夏場が2~4%、冬場が6~8%ほど」と同会議所は説明する。

 現在生産しているのはヒラメ養殖が主体のカネヘイ養魚場のみ。今期は2016年9月下旬に池入れした稚魚2万2000尾が、出荷サイズの1尾250~300グラムとなり、本格出荷となった。生残率は「目標80%」(同所)とし、今期は4・4~5・3トンの出荷を見込む。現在の主な販路は市内で、全て活魚輸送。同所は「今後、養殖業者が増えれば県外への拡販を考えている」という。

 肝を大きくする秘訣(ひけつ)は水温。養殖場で使われる三保半島の地下海水は17~21度と一定なため、魚の食欲が落ちない。天然物は水温高で夏場に肝が小さくなるが、養殖物は適温で育ち、毎日餌が食べられるため「よく肥える」(同)という。

 カワハギの陸上養殖はもともと、同所と東海大が三保半島の地下海水を有効活用する研究の中で生まれた。初の池入れは14年11月。稚魚1万1000尾のうち、60%が生存し、15年12月に初出荷、試験販売した。15年は稚魚の不漁で池入れはなかった。

最終更新:12/8(金) 14:40
みなと新聞