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隠し撮り禁止、教室や会社も 被害増、摘発場所を拡大へ 16年、全国で3500件

12/8(金) 10:19配信

西日本新聞

 「卑わいな行為」として都道府県の迷惑防止条例などが禁じる盗撮を巡り、摘発できる撮影場所を拡大する動きが広がっている。スマートフォンなどを使って気軽に写真を撮れるようになり、摘発対象を不特定の人が出入りする「公共性の高い場所」に限った従来の規制では、抑止効果が不十分で処罰にも限界があるためだ。九州では福岡、宮崎、鹿児島3県が学校の教室や会社など「特定の人」が出入りする場所も加えて条例を改正、残る4県も追随する方向で検討を始めた。

 同じ隠し撮りでも公園であれば「盗撮」だが、学校の教室内ならば立件できない-。長崎市の小学校で11月に発覚したケースは、そうした実態を浮き彫りにした。

 学校側は長崎署に相談したが、長崎県条例では教室が「不特定多数の人が出入りする」と定める「公共の場所」に該当せず、条例による摘発が困難であることが判明。動画は児童買春・ポルノ禁止法に触れない内容とされ、同法などによる立件も難しいという。市教委は、教諭を自宅謹慎処分とした。


 市教育委員会によると、教頭の経験がある60代の小学校教諭が、2年生の複数の児童を教室に呼んで掛け算の九九を暗唱させる指導中に、机の下から女児のスカート内をタブレット端末で動画を撮影。教諭は計4回の隠し撮りを認めた。

「特定多数の人が利用する場所や乗り物」も追加

 警察庁によると、全国の盗撮摘発件数は2007年の1352件から、16年には3500件に増加。教室や会社内で隠し撮りがあっても事件として立件できなかったり、刑罰が軽い軽犯罪法違反での立件にとどまったりする事例が目立つようになってきた。

 こうした状況を受け、九州では福岡が15年に条例を改正し、「特定多数の人が利用するような場所や乗り物」も対象に追加。宮崎、鹿児島も今年、同様に条文を見直した。佐賀も条例改正案を開会中の定例県議会に提案。熊本、大分も改正作業に着手し、長崎も検討を始めている。

 盗撮は刑法に取り締まる規定がなく都道府県が条例で規制しているが、専門家には法整備を求める声もある。性犯罪被害に詳しい世良洋子弁護士(福岡)は「条例は先進地を参考に見直されるケースが多く、規制内容にばらつきが生じている。法律による一律の規制を検討してはどうか」と話した。

=2017/12/08付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞社

最終更新:12/8(金) 10:19
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