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北電富山新港火力石炭1号機廃止延期 供給力確保へ24年度まで 

12/8(金) 0:17配信

北日本新聞

 北陸電力は7日、2018年度を予定していた富山新港火力発電所石炭1号機(射水市堀江千石・新湊、出力25万キロワット)の廃止時期を24年度まで6年間延期すると発表した。18年11月のLNG1号機(出力42万4700キロワット)の営業運転開始に合わせて廃止する計画だったが、石油火力に使用する特殊な原油(低硫黄原油)の国内流通量が減少していることに加え志賀原発2号機(石川県志賀町、出力135万8千キロワット)も再稼働のめどが立っていないため、石炭1号機の廃止を先送りして当面の供給力を確保する。

 延期を6年間としたことについて北電は「今後の燃料調達や志賀原発の状況など見極めるための目安として設定した」と説明し、場合によっては廃止の前倒しやさらなる延期の可能性を示唆した。

 富山新港火力発電所では現在、石炭を使う石炭1号機と石炭2号機(出力25万キロワット)に加え、低硫黄原油を使用する1号機(同50万キロワット)と2号機(同)の計4基が稼働している。

 1971年に運転を開始した石炭1号機は北電の火力発電設備計10基のうち最も古く、環境負荷が軽減できるLNG1号機の運転開始と入れ替わる形で廃止する計画だった。だが、北電によると燃料コストの高い石油火力の稼働率を引き下げる動きが電力業界で進む中、低硫黄原油の国内流通量は減少傾向にあるという。調達が将来的に難しくなる可能性がある上、志賀原発も再稼働の見通しが立っていないことから石炭1号機の運転を継続させて供給力を維持する。

 北電は今後、約20億円を投じて石炭1号機の機能維持に必要な工事に着手する。併せて、原油1号機の出力を50万キロワットから25万キロワット程度に引き下げる。計画的な発電ではなく緊急時の電源として利用する方針。

 また、廃止時期の延長に当たり北電は自主的な環境影響評価を実施した。温排水の影響や二酸化炭素排出量などの各指標はいずれも国の環境基準に適合しているという。

 同日、石井隆一知事は県庁で報道陣の取材に応じ「少し残念な面はあるが、やむを得ない」と述べる一方、同社が電力の安定供給を理由に挙げていることや、自主的な環境影響評価を実施したことについて一定理解を示した。

北日本新聞社

最終更新:12/8(金) 0:17
北日本新聞