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ケインズが「野蛮な遺物」と一蹴した“金” 投資対象としてどう考える?

2017/12/10(日) 13:01配信 有料

THE PAGE

ケインズが「野蛮な遺物」と一蹴した“金” 投資対象としてどう考える?

(写真:アフロ)

(この記事は、2017年07月10日に月額有料サービスで配信した記事の再掲載です)
 その普遍的な性質から「有事の金」と言われ、世界情勢に不安が生じたときなどに価値を増す「金」が今、また注目されています。近年は現物の在庫に裏付けらた「金ETF」が登場し、長期投資の選択肢のひとつとしての可能性が期待されています。通貨としての価値を失った現在も、輝き続ける「金」への投資についての考え方をあおぞら証券 顧問の伊藤武さんが解説します。


  有史上世界で最も普遍的な価値を保つ「金」 一方、「野蛮な遺物」との評価も

  豊かで安定した政治状況の国であれば、その国の銀行預金や国債は決してなくなることはないと信じている人は多いと思います。ところが第2次世界大戦後、かつての日本は敗戦国としてそれまで持っていた通貨、国債や預金は価値のほぼ全額を失ってしまいました。戦争を経験し、敗戦後の交換手段は、明らかに通貨よりも食べ物やそのほか物理的価値があるすべての物が重宝されました。

 その中で有史上世界で最も普遍的な価値を保ってきたのが「金」です。金の値段は世界中まったく同一基準で、どこでも交換できます。根源的な富として扱われる金の商品価値は歴史や地域を問いません。ずっしり重く、全く腐食する心配もなく、光沢が保たれる金は希少物質で、持つだけで裕福感を感じるでしょう。したがって金投資信奉者は金を絶対的資産として取扱い、ほかのどの資産にも優れていると信じています。

 それに対し、生産性価値を本来の資産価値と考える投資家にとって、金はなんら価値を創出するものでもありません。経済的な見地から、ケインズは金を「野蛮な遺物」と一蹴しました。投資の賢人ウォーレン・バフェット氏も、金は価値のない資産と定義しています。買った値段より高い値段で買う人がいることのみを期待する、永遠に生産を創出することのない資産です。金からは利子を創出することもできず、工業的利用も限定的です。

 投資は経済的効果を求める行為で、その観点から金の投資的魅力は限定的かもしれません。それなのに金は、どうして重宝されるのでしょうか。それは交換手段として、物理的に最も普遍的な商品だからです。 


   本文:4,504文字

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最終更新:2017/12/14(木) 5:51
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