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人身事故で停車した上信電鉄、車内に「仮設トイレ設置」の神対応 都市部の鉄道でも可能?

2017/12/13(水) 18:35配信

ねとらぼ

 12月11日の17時53分、上信電鉄上信線の佐野のわたし駅-根小屋駅間で人身事故が発生。事故対応のため立ち往生してしまった車内に「仮設トイレ」が設置されました。「なんだこれ!! はじめて見た」──。この神対応が話題になっています。

【その他の画像:緊迫した現場の様子】

 人身事故の当該車両(上信電鉄48レ)に乗車していた群馬総合車両センターさんが、事故発生から「仮設トイレ設置」の様子、その後の状況や対応までを車内から詳細にレポート。当時の緊迫感がひしひしと伝わってきます。

 毎日通学で上信電鉄を使っているという群馬総合車両センターさんは、17時55分に「上信電鉄48レ 佐野のわたしの鉄橋で急停車」と第一報をツイート。18時14分に「人身事故発生場所は鉄橋上のため、かなり時間がかかりそう」、18時33分に「現在、消防の方が(事故に遭われた人を)捜索しています」と鉄橋上で止まり、捜索中の緊迫した様子を伝えました。18時39分に「上信電鉄48レ、鉄橋上での捜索が困難なために佐野のわたし駅まで移動するそうです」と車内アナウンスがあったことを伝えたものの、車両はしばらくその場での停止を余儀なくされました。

 このときに車内へ「簡易トイレ」が設置されました。19時頃のことでした。

 これは「トイレに行きたい人が多数いるであろうことから、消防が常備している災害用簡易トイレが設置されたもの」だったそうです。

 当該車両は19時12分頃に運転が再開され、佐野のわたし駅まで着いたことで車内待機は1時間ほどで済んだそうですが、事故が発生して車両がしばらく動けず、しかもそれが橋の上だったときの緊迫した現場と乗客の方の心理状況がどうかは計り知れません。生理現象をコントロールするには限界がありますし、この慣れない緊急の場で気分を悪くする人もいるかもしれません。「すごい」「初めて見た」──。こんな対応もあるのかと驚きの声がたくさん寄せられました。

●駅間停止時、「簡易トイレ」は設置されるのか

 都市部の通勤電車も、日々さまざまな要因で遅延や運転見合わせが発生します。何らかの理由で車両が駅間で停止した場合、ほかの鉄道会社では「仮設トイレ」が設置されることはあるのでしょうか。東西の大手2社に聞きました。

緊急停車時の仮設トイレ設置、「基本的にはない」

 東京地下鉄(東京メトロ)は「設置されることはない」そうです。

 東京メトロは各駅の間隔が近いことから、万が一駅間で数時間停車する事態が発生したとしても「安全を確保しながら、隣の駅までご案内する」対応となります。

 西日本旅客鉄道(JR西日本)も、「基本的にはない」とのことです。

 もちろんトイレのある車両ならば別であり、車外に出て安全を保てるならば「最寄りの駅まで歩いてもらう」対応となります。また、気分が悪くなってしまった乗客には応急的に搬送するケアも行われます。

 上信電鉄によると、当該車両は高崎行きの上り列車で約60人が乗車。今回の仮設トイレは「橋の上という、乗客が車外へ出るには危険すぎる場所だった」ために、消防の機転によって設置された特別措置でした。また、1時間ほどの停止だったことから、この仮設トイレを利用された方はいませんでした。通常は、「今回のような場所でなければ、降車していただき、バスやタクシーなどの代替手段で高崎へ送り届ける」対応になるそうです。

 今回は稀なケースで「列車に仮設トイレが常備されているわけではない」のですが、乗客を思う上信電鉄および消防の機転と、この事象を詳細に伝えてくれた@yuuyae233さんの神対応にちょっと感動です。世界遺産の富岡製糸場へ行くにはいくつかの路線や手段がありますが、ぜひ上信電鉄を使って行きたいなと思ってしまいました。

最終更新:2017/12/13(水) 19:10
ねとらぼ