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サブスクリプションへの移行が順調なPTC、日本市場ではIoTとARにさらに注力

2017/12/15(金) 10:10配信

MONOist

 PTCジャパンはユーザーイベント「PTC Forum Japan 2017」(2017年12月12日)に合わせて記者会見を開催。PTC アジア太平洋地域 統括責任者の桑原宏昭氏が、日本市場における同社の事業戦略について説明した。

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 現在多くのソフトウェアベンダーがパッケージの購入から、月極などのサブスクリプションライセンスにビジネスモデルを移行している。2020年にはソフトウェアベンダーの80%がサブスクリプションに移行するという調査もある。CADやCAE、PLMなど製造ITツール業界も例外ではなく、大手のPTCもサブスクリプションへの移行を進めているところだ。

 桑原氏は「2015年度から進めてきたサブスクリプションへの移行は順調だ。2017年度は新規契約のうち世界全体で70%、日本市場で78%がサブスクリプションだった」と語る。サブスクリプションに移行する際に売上高の低下が起こることが知られているが、PTCでは2016年度で底を打ち、2017年度からはV字回復している。「株価への影響もなく順調に進んでいると言っていい。日本市場では、サブスクリプションへの移行はもはや事業課題ではない」(同氏)という。

 また、Forrester Researchの調査でPTCの「Windchill」がPLMのリーダーに選ばれたことを報告。桑原氏は「RFP(提案依頼書)はものすごい数になっている。特に、PTCのCADユーザーではない顧客からの案件が伸びている。その後のコンペでもほぼ勝っている」と強調する。

 事業展開を注力している産業用IoTプラットフォーム「ThingWorx」は、日本市場でのシェアが12.5%でトップだったという(富士キメラ総研調べ)。ThingWorxの一機能として組み込まれたAR(拡張現実)関連についても好調だという。「2017年度内にPoC(概念実証)が始まった案件は、IoT+ARで前年度比2倍になった。IoTで数十件、ARはまだ数件だが期待できる」(桑原氏)。

●IoT/AR関連の売上高を全体の15%に

 2018年度の日本市場における事業戦略は3つある。1つ目は、専門営業の採用によるCAD事業の強化だ。同社の3D CADツール「Creo」については、ARやIoT、3Dプリンタといった最先端機能への対応が特徴になっている。桑原氏は「これらの機能をCADの採用を決めている現場のエンジニアにしっかり提案できるよう、経験者を採用している」と説明する。

 2つ目はPLM中規模マーケットの勝率向上だ。成功実装ケースをVRD(Value Ready Deployment)として提案するとともに、パートナーとの協業も強化する。

 3つ目はIoT専門チームの設立である。2017年度の時点で、既に日本国内で10数社がThingWorxを採用しており人手不足の状態にある。「社員数の1割近くを投入する。売上目標も、IoTとARで全体の15%にする。新製品が2~3年でここまで伸びることは珍しい」(桑原氏)という。

 これらの他、SLM(サービスライフサイクルマネジメント)ソリューション「Servigistics」の専門チームも設立する方針だ。

最終更新:2017/12/15(金) 10:10
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