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「あしたのジョーは生きている」 連載開始から半世紀、法医学者が鑑定

2017/12/15(金) 11:03配信

BuzzFeed Japan

名作ボクシング漫画『あしたのジョー』が12月15日、週刊少年マガジンでの連載開始から50年を迎えた。世界チャンピオンとの壮絶な死闘の末に「真っ白に燃え尽きた」ジョーは、果たして生きているのか。BuzzFeed Newsは、監察医として2万体以上の死体を検視・解剖し、『死体鑑定医の告白』などの著書もある法医学者の上野正彦さんに「鑑定」を依頼した。【BuzzFeed Japan / 神庭亮介】

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真っ白な灰に

物語の終盤、主人公の矢吹丈はパンチ・ドランカーの症状にむしばまれながらもチャンピオンのホセ・メンドーサに挑む。

「燃えたよ‥‥真っ白に‥‥燃え尽きた‥‥真っ白な灰に‥‥‥‥」

15ラウンドに及ぶ激戦を終え、つぶやくジョー。コーナーでぐったりとたたずむ姿は、絶命しているようにも、まだ息があるようにも見える。

漫画史に残る、あまりにも有名なラストシーンだ。

「ジョーを殺すな!」助命嘆願の声も

連載の末期には、色濃い死の気配を察知した読者から、「ジョーが死ぬなんてガマンできない」「ジョーを殺すな!」と「助命嘆願」の声が殺到した。

『ちばてつやとジョーの闘いと青春の1954日』(講談社)によると、高森朝雄(梶原一騎)の原作で描かれた結末は当初、試合の数日後にパンチ・ドランカーに陥ったジョーが白木葉子邸で日向ぼっこをしているのを、葉子が優しく見つめている――というものだった。

「このままでは、ちょっと幕がおろしにくい」とちばてつやが梶原にかけ合い、冒頭のシーンへと変更したという。

同書では、ちばのこんな言葉が紹介されている。

《少し下を向いて満足そうに微笑んでいるジョーを見て、大人はジョーが燃え尽きて死んでしまったんだと理解し、子供たちは、ジョーはただ目をつむって休んでいるだけで、明日にはまたサンドバッグを叩いて世界タイトルを目指すんだろうな、と考えられるように描いたんです》

一方、梶原の自伝『劇画一代』(小学館)には、「リングに死すの結末となり」とはっきり書かれている。

《いまだにジョーの熱烈な支持層は多く、(略)復活させろとの手紙や電話に悩まされている昨今、この場を借りてお断りしておく。ジョーは燃え尽きたのデス、真っ白に……》

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最終更新:2017/12/15(金) 16:00
BuzzFeed Japan