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前巨人のマイコラスが18億円とともに手にしたもの

2017/12/16(土) 14:00配信

デイリースポーツ

 巨人で3年間プレーしたマイルズ・マイコラス投手(29)が大リーグのカージナルスと2年1550万ドル(約17億5千万円)で合意した。カージナルスや古巣レンジャーズなど、およそ10球団による大争奪戦。その契約内容は日本からメジャーへ復帰した選手の中では過去最大のものだった。

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 1年あたり約9億円。日本ではありえない規模の契約を結んだマイコラスが手に入れたものはそれだけではなかった。

 近年、日本球界で成功を収め、好条件でメジャーへ復帰した代表的な選手は、今季限りで引退したコルビー・ルイス投手だろう。08、09年に広島に所属し、2年連続2桁勝利&2年連続最多奪三振。カープの先発陣を支えた右腕はレンジャーズから2年500万ドル(約5億6千万円)のオファーを受け、3年ぶりに米球界に戻った。これまでは日本でプレーした後はマイナー契約、もしくはメジャー契約でも単年が主流だった時代。2年契約は破格の条件と言ってよかった。

 今回のマイコラスもルイスと同じ2年契約だが、そこには金額以外にもうひとつ決定的な違いがある。契約満了後にフリーエージェント(FA)になることができる権利だ。

 労使協定では球団に6年間の保有権があるため、契約期間内に好成績を収めても年俸は必然的に抑えられる。メジャー在籍3年目、条件によっては2年目終了時に年俸調停の権利を有するが、大幅なアップは見込めない。

 しかし、日本球界移籍までメジャー在籍期間が1年にも満たなかったマイコラスの場合、契約満了後に以前なら球団にあるはずだった4年の“縛り”がないため、好成績を残せば、再び、他球団を巻き込んで争奪戦が繰り広げられることになる。

 年間10勝を挙げてFAになれば、年平均1000万ドル(約11億2千万円)、15勝で2000万ドル(約22億4千万円)が現在の相場。メジャーに定着できずにマイナーでくすぶっていた若い選手が日本でブレークし、アメリカン・ドリームをつかむ-。マイコラスが契約している代理人事務所「オクタゴン」の日本代表、長谷川嘉宣氏は「彼が日本でプレーする海外選手の新たな流れを作った可能性はある」と話す。

 これまでの交渉ではFA権は当然のように認められなかったという同氏。「日本でプレーした選手にFA権を認めた。それはメジャー球団が日本のレベルの高さを改めて認識したことを意味すると思います」。

 巨人での通算成績は31勝13敗、防御率2・18。今季は自己最多の14勝、防御率2・25で最多奪三振を記録したマイコラスが来季はどんな数字を残すのか。そして、2年後にどんな契約を結ぶのか、楽しみは尽きない。(デイリースポーツ・小林信行)

最終更新:2017/12/16(土) 16:18
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