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「日本の中心」行く「路線図にない地下鉄」同乗取材 東京メトロ「8・9号連絡側線」とは?

2017/12/16(土) 14:10配信

乗りものニュース

ある路線のことを意味している「8」と「9」

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 東京メトロが2017年12月9日(土)、“路線図にない線路”を通る「シークレットツアー」を実施しました。

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 その列車は、地上にある千代田線の綾瀬駅(東京都足立区)を発車したのち、荒川を渡り地下へ潜って、霞ヶ関駅に停車。しかし着いたのは、通常の代々木上原方面行きではなく、逆の綾瀬方面行きホームです。

 そこで運転士が交代したのち、霞ヶ関駅を普段の左側通行ではなく、右側通行の状態で発車。ほどなく千代田線から右へ分岐し、線路が1本だけの単線トンネルを抜けると、そこは有楽町線の桜田門駅でした。

 この単線トンネルは「8・9号連絡側線」と呼ばれ、中央官庁が集まる「日本の中心」の地下をくぐって、その名の通り有楽町線(8号線)と千代田線(9号線)を連絡。長さ約720mの「路線図にない線路」です。

 かつて、小田急線と有楽町線の新木場駅を結ぶ特急「ベイリゾート」などが、この8・9号連絡側線を通り臨時運行されたこともありました。しかし現在、8・9号連絡側線は基本的に、有楽町・副都心・南北線の車両が、千代田線の沿線にある東京メトロ綾瀬工場(東京都足立区)へ検査を受けに行くときに利用されます。

 そのため今回の「シークレットツアー」のように、逆に千代田線16000系電車が8・9号連絡側線を通って有楽町線に現れるのは、大変珍しいことです。

特別列車、地下鉄内で車内照明オフ!

 東京メトロには、市ケ谷駅での有楽町線と南北線など、異なる路線を連絡する線がいくつかあります。ただ「ポイントを渡って隣の線路に移る」といった形などではなく、“本線”から離れてしばらく走る“独立した路線的”なものは、この8・9号連絡側線だけといいます。

 また特別列車では、普通は通れない8・9号連絡側線の様子がよく分かるように、車内照明を消灯。窓ガラスに照明が反射し、外が見えづらくなるのを防ぎました。車内でのじゃんけん大会、新木場駅到着後の駅見学、ビンゴ大会も行われています。

 この「シークレットツアー」は、東京メトロと三陸鉄道、IGRいわて銀河鉄道、ジェイアールバス東北、岩手県北バスが、東北の復興応援などを目的に実施した「東京&きたいわて 列車とバスでめぐろう!ぐるっとスタンプラリー」の賞品として、実施されました。

 東京メトロによると、この「シークレットツアー」などが当たるスタンプラリーを実施した期間中、スタンプラリー参加に必要な周遊パス「きたいわてぐるっとパス」(4980円)の販売枚数が、昨年の同じ時期と比べて約2倍になったとのこと。「スタンプラリー実施の効果があった」と考えているそうです。

恵 知仁(鉄道ライター)

最終更新:2017/12/16(土) 22:10
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