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日本に帰化した在日コリアンが、自分の言葉で伝えたかったこと

2017/12/17(日) 11:10配信

BuzzFeed Japan

日本に帰化した在日コリアン。そんな自らの立つ場所から見える日常を、ブログに淡々と綴ってきた、ひとりの男性がいる。ネット上にも路上にも「ヘイト」が溢れるようになったいまの世の中で、マイノリティである彼らは生きづらい。たとえ、「日本人」になったとしても、だ。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】

「僕らは在日という動物じゃないんです。普通に生きているってことを、知ってもらいたい」

金村詩恩さん(26)は、在日コリアン3世だ。書きためてきたブログを、一冊の本にまとめることになった。

不動産業を営む父親と介護士の母親、そして2人の妹がいる。そのルーツは韓国にあるが、家族全員、金村さんが小学生のころに日本国籍に帰化している。

BuzzFeed Newsの取材に、金村さんは笑顔でこう語る。

「日本人になったから、生活ががらりと変わったわけではないんです。在日コリアンであることというのは、いまでも私を構成する一部ですよ」

帰化したからって食生活は変わらない。。普段からチャンジャも焼肉も食べる。在日のコミュニティと関わることだって、独特の言葉だって、祖父母の存在だってある。

それでも、日本国籍が必要だった理由がある。

母親は国籍を理由に旅行会社に就職できなかった。おじも、在日コリアンであることを理由に、日本の私立高校をやめさせられた。

金村さんは小さいとき、警察官になりたかった。日本国籍でないと、公務員になることはできない。

差別が繰り返されないように、そして息子の夢を叶えてあげるために。金村さんの両親は帰化を選んだ。

「僕の両親や祖父母の代は、結婚や就職などでさまざまな差別を受けてきた。でも、僕らが小さいころには『在日への差別はなくなる』と言われていたんです。みんな帰化して、全員が日本人になっていく、と」

そんな未来を描いていた金村さん。しかし、日本国籍になったからといって、差別はなくならなかった。それどころか、増幅するようになったのだ。

「ネット上で、新しい差別が生まれてしまったんですよね」

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最終更新:2017/12/18(月) 16:56
BuzzFeed Japan