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打倒N-BOX スズキ新型スペーシアはハスラー路線で勝負か

2017/12/18(月) 12:21配信

オートックワン

N-BOX&タント対抗へ新型スペーシアが打った手とは

売れ行き絶好調のホンダ新型N-BOXに待ったを掛けるべく、スズキ“スペーシア”がフルモデルチェンジしてきた。

新型スペーシアはどこが変わった?画像でチェック

従来型スペーシアを見ると人気度合い&売れ行きは伸び悩んだ。本来ならダイハツ タントをライバルとして設定していたのだけれど、目標のタントに届かないばかりか、N-BOXに圧倒され大苦戦となってしまう。

スズキとしては「内容的な問題無し。ただデザインが地味すぎた」と判断したのだろう。写真を見て解る通り、先代と全く違うイメージを採用してきた。新型スペーシアの外観デザインは海外旅行用スーツケースのようにしたかったという。デザインで成功したハスラーと同じ路線を狙いましょう、ということなんだと思う。

スペックは全高こそ伸ばしたものの基本、従来型を引き継ぐ。2017年9月に登場した新型N-BOXのようにエンジンやミッションまで小型化してキャビンスペースを確保しよう、という意気込みなどは無し。「軽自動車はデザインとCMさえ上手に出来れば売れる」というのがスズキやダイハツの方向性だ。「だからこそホンダにやられた」ということは考えていないと思う。

なぜそう言えるのか? まずカタログにユーザーを惑わせる表記を書いてある。自動ブレーキは『レーザーレーダー』という表記。レーザーは赤外線で、英語表記の「L」は光のライトを示す。一方、レーダーの英語表記は「R」から始まり、レディオの意味。つまり電波です。コストや性能が全く違う。

これは、何度もスズキに言ってるの全く変えようとしない。新型スペーシアの自動ブレーキは、レーザー+カメラ式という比較的安価なシステムで、新型N-BOXのレーダー+カメラ式より明確に一段センサー性能は劣る。だからこそ新型N-BOXには付いているACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール「定速走行・車間距離制御装置」)機能が付いていないのだ。

レーザー+カメラ式が苦手とする歩行者に対しての自動ブレーキ性能も、実際の性能は不明。カタログにも停止可能速度は明記されていない。大ざっぱに評価するとダイハツよりマシかもしれないが、新型N-BOXのレーダー+カメラ式には全く届いていないと考えていいだろう。

自動ブレーキに限らず一時が万事こうだとやっぱり厳しい。ということを慧眼な日本のユーザーは見抜いているんだと思う。

衝突安全性の高さや、サイド&カーテンエアバッグの先行採用を見ても新型N-BOXの方がユーザーの方を向いている。デザインとCMで買うというユーザーもまだまだ多いと思うけれど、やはり自動車は命を預ける乗り物だ。

もちろんデザインを一新した新型スペーシアが、デザイン的にはキープコンセプトの新型N-BOXを凌ぐ売れ行きになるかもしれない。このあたりは全く読めず。ただ個人的には安全面においても白ナンバーの普通車と同じようなクルマ作りをしている新型N-BOXが強いと思う。今後の販売動向がどうなるか楽しみだ。

[Text:国沢光宏]

最終更新:2017/12/18(月) 12:21
オートックワン