ここから本文です

ウーマン村本に聞いた「THE MANZAI」ネタへの決意「異質なものを調理」「僕はいつも自由に発言」

2017/12/21(木) 7:00配信

withnews

 12月17日夜に放送された「THE MANZAI」(フジテレビ系)での、お笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の漫才が話題になっています。原発、沖縄、日米関係などを盛り込んだ漫才でした。ネット上では「やっとこういう芸人が出てきた」「爆笑しながら泣きそうになった」「漫才じゃない」「漫才に政治観を出すな」など賛否両論が飛び交っています。20日、取材に応じた村本大輔さん(37)に、この漫才に取り組んだ理由や、反響から感じていることについて聞きました。(朝日新聞文化くらし報道部記者・湊彬子)

【画像】中川家・U字工事・笑い飯…この人ら、ほんとすごいわ お笑いショーレースで活躍、歴戦の芸人たち

簡単なことには「いいね」するのに、なぜ?

 村本さんは、放送があった17日夕方、都内であった独演会で「放送されなかったら、フジテレビのネタ番組にはもう出ない」と話していました。

 テレビ番組で政治や時事ニュースを扱うお笑いが少ない中、どうしてこのような漫才に取り組んだのでしょうか。ネタを書いた村本さんは、きっかけの一つは、ネットテレビ局のAbemaTVでニュース番組に出るようになったことだといいます。

 「被災地に行かせてもらったり、沖縄の基地の話を聞いたりして、僕の中のニューストピックに(そういう話題が)入るようになった。それまでの僕のニューストピックって、女の子とごはん食べたとか、後輩芸人がむかついたとかだったわけです」

 自身の関心ごととなった時事ニュースをツイッターでつぶやいてみると、気になることがあったといいます。

 「沖縄とか原発のことや、知り合いが自ら足を運んで被災地の声を聞いた記事を、いつも通りツイッターで紹介すると、無反応だったんですよね。『パンケーキ食べた』とか『芸能人に会った』とかは、ぶわ~っと『いいね』や『リツイート』が押されるのに」

 「簡単なことに『いいね』が押されて、被災地記事がスルーされる。すごい疑問を持ったわけです」

「異質なもの」を分かりやすく

 漫才は、「ようこそ○○へ」という形式でした。「沖縄に住みたい」という相方の中川パラダイスさん(36)に村本さんが「簡単には住ませない」と言い、沖縄の抱えている問題を問います。中川さんが「辺野古移設問題」「高江のヘリパッド問題」などと答え、2人は東京五輪は日本全体で盛り上がるのに、基地は沖縄に押しつけているとテンポよくかけあいます。最後は「沖縄に思いやりを持て~!」と中川さんが叫び、村本さんが「ようこそ沖縄へ!」と手を握ります。

 これを福井、熊本、アメリカ、北朝鮮などで、それぞれの場所に関する時事ニュースを取り込みながらくり返し、漫才の最後に日本の問題は「国民の意識の低さ!」と締めくくります。風刺性に2人の速い掛け合いが相まって笑いを誘います。

 村本さんのスタイルは「自分の言いたい事」をネタにすること。この漫才も、自身が言いたいこと、見たいものを、自身が得た情報を取り込んで笑いにしようと練ってきたのだといいます。

 実は、これまでに舞台で今回のような漫才を披露し、他の芸人から「芸人ちゃうやん」「政治家やん」「何あれ?演説~?」と言われた経験がありました。

 「芸人はそういう目で見るんですよ。異質なものだから。THE MANZAIの中でも異質なことをしたと思うんですよ」

 「異質なもの」を「ようこそ○○へ」というキャッチーな言葉を使い、分かりやすく「調理」するように工夫をしたといいます。

 「普通にしゃべってても伝わらないわけですよ。伝えるために、俺はお笑いにできる。自分の得意な、一番好きな、一番楽しいものに作り替えて、その中にちりばめることで、みんなが手に取り出すんですよ」

 「最高のエンターテインメントとして、『おいしい!』と言われて初めて、生きててよかったって思えるんで」

1/2ページ

最終更新:2017/12/21(木) 12:03
withnews