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「笑ってはいけない」浜田の黒塗りメイクが物議 黒人作家が語った不安

1/3(水) 8:45配信

ハフポスト日本版

年末恒例のお笑い番組「笑ってはいけない」シリーズ。大晦日「紅白歌合戦」の裏番組でありながら、今年も視聴率17.3%を誇った。もはや「国民的な」お笑い番組だ。その番組でのあるシーンが物議を醸している。(渡辺一樹・ハフポスト日本版)

人種差別と「写真で」戦った男

2017年のテーマは「アメリカンポリス」。ダウンタウンの浜田雅功が、肌を黒くメイクして登場した。テロップではエディ・マーフィ主演の映画「ビバリーヒルズ・コップ」の説明が流れた。

番組のTwitterアカウントがそのシーンの写真を投稿すると、「面白い」「めっちゃ笑える」といった反応が寄せられていた。

一方で、複雑な思いを抱えながら、このシーンを見ていた人たちがいる。

バイエ・マクニールさんは、こんなツイートで「ブラックフェイス」(黒塗りメイク)に反対した。

「日本は好きだ。13年住んだし、日本に良いことが起きるように祈ってる。2020年オリンピックで黒人アスリートのためにブラックフェイスのドゥーワップをやらかすんじゃないかって真剣に不安だ。いますぐやめろお願いします  #StopBlackfaceJapan #日本でブラックフエイス止めて」

マクニールさんは、アメリカ・ニューヨークのブルックリンに生まれ育ったアフリカ系アメリカ人だ。2004年に来日して以来13年間、横浜に暮らし、作家・コラムニスト・教師として活動している。

日本をよく知り、「日本大好き」と公言する彼が、なぜこうした声を上げたのか。フェイスブックで連絡をとり、詳しく聞いた。

「複雑な気分」

マクニールさんに、まず、あのシーンを見てどのような気持ちになったのかを説明してもらった。

《どんな気持ちかって? とても複雑な気分ですよ。日本社会は、世界がブラックフェイスについてどんな議論をしているか、きちんと見てこなかったように思えます》

アメリカでは1800年代以降に、顔を黒く塗った白人が、黒人役を演じる「ミンストレル・ショー」が人気を博した。しかし、「人種差別的だ」とされて廃れ、いまではすっかり「差別だ」という評価が定着している。マクニールさんが指摘するのは、そのことだ。

《私の気持ちは半々です。

半分の私は、日本のテレビコメディーや音楽でブラックフェイスを見るたび、見下されたような、馬鹿にされたような、そして表面だけを見られて、人間性を否定されているような気分になります。

私の肌の色が、私自身の人間性が、芝居の小道具、あるいは脚本にされたかのように感じるのです。

しかし、もう半分の私は、『彼らは子供で、わかっていないだけ。だから我慢しなきゃ』とも思うのです》

マクニールさんは、こんなふうに思ってしまうこと自体が「つらい」のだと話す。

《敬意を持って、一緒に生きていこうと決めた日本の人たちに対して、このような感情を抱いてしまうのは、つらいことです。》

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