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スタバの「黒板画伯」とは? アート支える16人衆、あるパート主婦の合格物語 芸大めざし挫折した過去も

1/5(金) 7:00配信

withnews

 スターバックスの店頭に「黒板」があるのを知っていますか? 季節のオススメ商品などを紹介するもので「オファリングボード」と名付けられ、店舗ごとに手書きで描いています。その描き方を指導する人が「GAHAKU(画伯)」。20倍近い倍率の選考を勝ち抜いた人にのみ、この称号が与えられます。昨年新たに選ばれた16人のうちの1人が、パートタイムで働く主婦の鈴木裕美さん(40)です。かつて芸大を志して受験に失敗。絵を描くことから遠ざかっていました。

【画像】鈴木さんの描いた黒板の数々を紹介。コーヒーカップを描く様子を連続写真で。描き方が分かります

パートタイムで働く鈴木裕美さん

 イオンモールつくば店(茨城県つくば市)で、2013年の開店当初から勤めている鈴木さん。2児の母で、現在は週3回ほどパートタイムで働いています。

 かつてはお店を利用する側でしたが、スターバックスが企画したコーヒーセミナーに参加したのをきっかけに、さらにコーヒー好きに。

 自宅から通える距離にイオンモールつくば店がオープンすることを知って応募しました。

 2015年には第2子を出産。1年ほど育児休暇を取り、2016年6月に復帰しました。

 「ブランクもあって不安で、とても緊張しました。でも、『フクちゃん(旧姓の愛称)が必要。戻ってきてくれたら本当に助かる』と声をかけてもらって、頑張ろうと思いました」

 仲間の顔ぶれも変わっており、久しぶりの仕事に緊張。「笑顔が笑顔になってないよ」と指摘され、初めて気づいたぐらいでした。

 しばらくして、「オファリングボードを描いてみない?」と声をかけられました。鈴木さんのお店では2~3人が持ち回りで描いており、その1人として誘われたのです。

 「自分にできることって何だろう? 自分の居場所をちゃんと作らなきゃ! そんな気持ちで引き受けました」

東京芸術大学を目指して

 高校時代に東京芸術大学を目指し、予備校にも通っていた鈴木さん。受験に失敗してからは、絵を描くことから遠ざかっていました。

 昨年の夏、久しぶりにペンを握ってオファリングボードを描くことに。最初のテーマは「シュガードーナツ」でした。

 商品を見ながら描いたところ、癖のある専用ペンに苦戦。鈴木さんがイラストに添えたメッセージは「おじいちゃんも おばあちゃんも ぼくも わたしも 大好き シュガードーナツ!!」でした。

 「家族連れで来店されるお客さまが多く、持ち帰りも意識して書いたのですが、今になって思うとお店のイメージに合ってないし、恥ずかしい黒歴史です」

 お店に掲示したところ、「シュガードーナツの英語のつづりを間違っている」とお客さんから指摘されたそうです。

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最終更新:1/5(金) 7:00
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