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イラストレーター支援のはずが…「アートブック詐欺騒動」の真相 炎上から見えたクリエーターの未来

1/10(水) 7:00配信

withnews

 まとめサイトなどでの写真やイラストの無断使用が問題化する中、イラストレーターたちの営業を支援しようと作品集を書籍化している女性がいます。ところが12月上旬、ちょっとした炎上騒ぎに巻き込まれました。経緯を聞くと、業界の課題や、人工知能(AI)が活躍する時代のイラストレーターのあり方なども見えてきました。

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破格の値段でイラスト作品集

 横浜市在住のイラストレーターの佐川ヤスコさん(41)。2017年5月から、毎回100人以上の同業者に声を掛けて、それぞれ「和モダン」「使いやすいカット素材」「ガールズイラスト」をテーマとした「ART BOOK OF SELECTED ILLUSTRATION」というシリーズの書籍を発行し、アマゾンを通じて税抜き1200円で販売してきました。

 巻末にはイラスト提供者の連絡先などが書かれており、出版社などが「うちの雑誌にイラストを描いてもらいたい」と思った際に問い合わせがしやすいようになっています。

 展示会などで興味を持ったイラストレーターに声を掛ける作業から、書籍化のための編集作業まですべて佐川さんが1人でやっているため、人件費が抑えられ、同種のイラスト作品集だと参加費が数万円程度かかる中、このシリーズは1万円と破格の値段となっています。

 イラストレーターの出版社などへの営業の仕方として、自分の作品集を送ったり、アポを取って会いに行ったりする手法があります。個人で作品集を作ろうとすると、コンビニで1枚50円するカラーコピーで20ページを刷り、それを10部作ったらもう1万円。しかも、出版社に1人分だけ郵送しても、見られずに捨てられる可能性があります。

 ですが、100人分くらいのイラストをまとめて本にして送れば、「本の形になっている方が受け取ってもらいやすいし、多分見てもらえる確率も高くなるんじゃないか」(佐川さん)。テーマごとに書籍化すれば、一般の人の中にも買ってくれる人がいるかもしれないという狙いもありました。

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最終更新:1/10(水) 7:00
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