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2018年株式市場の注目テーマ、「量子コンピューター」「全固体電池」「無人化・自動化技術」

1/5(金) 12:00配信

MONEYzine

■2018年の株式市場の注目テーマ

 2018年は各国の中央銀行が量的緩和政策から引き締め政策に転換していくものと見られ、株式市場にとっては正念場になりそうですが、中長期的に有望な分野には資金が向かうと見られます。

 有望な分野として本稿で取り上げているのは量子コンピューター、全固体電池、無人化・自動化技術です。以前から注目されているテーマもありますが、2018年もトレンドワードとして相場の材料になる可能性が高い分野だと考えられます。

■量子コンピューター

 量子とは物質を形成する原子や光の粒である光子などの素粒子などを言います。量子コンピューターは極めて小さい量子の物理現象を利用した超高速で処理が可能なコンピューターのことです。量子コンピューターを実用化、商用化したことで有名になったのが、カナダの非公開企業であるDウェーブ・システムズです。同社の量子コンピューターは複数の選択肢がある場合に、最も効率的な答えを導き出すという組み合わせ問題、いわゆる最適化問題の処理に優れています。

 量子コンピューターに関連する日本株は少なく、Dウェーブ・システムズ関連株という状況です。また、量子コンピューターの普及にはまだ時間がかかるため、量子コンピューターの製造側よりも利用側に恩恵がありそうです。

●リクルート・ホールディングス(6098)

 傘下のリクルートコミュニケーションズが、量子コンピューターをマーケティング、広告の最適化に利用するため、Dウェーブ・システムズとの共同研究を本格化することを2017年5月に発表しています。

●ブレインパッド(3655)

人工知能(AI)、機械学習、データ解析関連のサービスを提供する同社ですが、量子コンピューターが同社ビジネスとの相性が良いと考えられます。

●エヌエフ回路設計ブロック(6864)

電子計測器を手掛ける同社の製品に、量子コンピューターにおける超電導デバイスの信号増幅を用途とする機器があります。

■全固体電池

 乾電池やリチウムイオン電池などは、化学反応によってエネルギーを放出するため「化学電池」と言い、太陽電池などは物理反応によってエネルギーを放出するため「物理電池」と言います。化学電池は充電ができない一次電池と充電ができる二次電池に分けられ(燃料電池は除く)、電気自動車(EV)に搭載されているリチウムイオン電池は二次電池の中でも先端電池と呼ばれます。

 しかしながら、リチウムイオン電池は電解質に液体を用いているため、漏れたり、高温時での爆発の危険性や寒冷地で使いにくいという欠点があります。「全固体電池」は電解質に固体を用いた電池であり、二次電池の中でも革新型と呼ばれる電池です。EV搭載時に安全性や航続距離の向上が見込まれており、EV普及の要となる電池と言えます。また、電池を自動車に搭載することを考えた場合、電池の状態を正確に把握する必要があると考えられるため、電池の状態を検査する技術にも注目したいところです。

●トヨタ自動車(7203)

近年の全固体電池に関する特許件数は圧倒的です。特許出願から公開されるまで1年半かかることを踏まえると、かなり開発が進んでいるものと考えられます。今後、全固体電池を積んだEVの製品化が期待できそうです。

●村田製作所(6981)

トヨタ自動車に次いで特許件数が多いのが同社です。同社の場合はEV用というより、主に携帯電話、ノートパソコン、デジタルカメラ等の携帯用電子機器向けの用途と考えられます。

■無人化・自動化技術

 有効求人倍率は1974年以来の高水準でバブル期のピーク超えとなっており、人手不足が顕著となっています。無人化・自動化技術の分野は、製造業だけでなく小売業や物流業でも関心の高いテーマと言えるでしょう。

●ダイフク(6383)

物流倉庫においても効率化と精度が求められています。オンラインショッピングの増加により物流量は増えている一方で、人手が足りないのがこの分野での悩みです。同社が手掛ける立体自動倉庫は高層ラックを備え、倉庫内の作業を自動化するものです。

●ファナック(6954)

産業用ロボットの世界大手であり、FA(ファクトリーオートメーション)の代表格と言えるでしょう。同社は機械学習に関する特許件数も日本電信電話(9432)に次ぐ実績があり、工場の自動化を進めています。

 なお、本稿執筆時点で上記銘柄はeワラントの対象原資産になっており、現物株投資の代替手段としてコール型eワラントで投資も可能です。

 現物株投資の代替としてコール型eワラントを買い付ける場合は、権利行使価格が株価よりもなるべく低くなっているコール型eワラントを選択します。中長期的に保有するのであれば満期日までの期間がなるべく長いコール型eワラントを選択すると良いでしょう。

※本稿は筆者の個人的な見解であり、eワラント証券の見解ではありません。本稿の内容は将来の投資成果を保証するものではありません。投資判断は自己責任でお願いします。
(eワラント証券 投資情報室長 小野田 慎)

最終更新:1/5(金) 12:00
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