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<北朝鮮内部>ガソリン急騰し最高値記録 軍も木炭車と牛車で物資運搬 制裁影響じわり(写真3枚)

1/8(月) 5:10配信

アジアプレス・ネットワーク

◆ガソリンは日本の1.8倍

北朝鮮国内の燃料価格が年明けから急騰していることが、アジアプレスの調査で分かった。(カン・ジウォン)

【関連写真を見る】 木炭車を修理する兵士など秘密撮影した北朝鮮軍の実態(10枚)


燃料価格の調査は、1月4日~6日に北部の咸鏡北道(ハムギョンプクド)の都市部と、両江道(リャンガンド)の計3地点で、北朝鮮住民の取材協力者が行った。

ガソリンは2万6,000ウォン(約346円)、 軽油は1万1,700ウォン(約155円)だった(価格は1キロ当たりの北朝鮮ウォン)。これは、北朝鮮に対する経済制裁が強化された2016年以降の最高値である。特にガソリンは、リットル換算で日本の約1.8倍になる。調査に当たった協力者は「燃料価格はどんどん上がるという噂が流れている」と述べた。

昨年12月24日に国連安保理で採択された制裁決議「2397号」によって、北朝鮮への石油精製品の輸出は2016年に比べ9割削減され50万バレルが上限に設定された。燃料価格急騰の原因は、経済制裁を見越した金正恩政権が供給統制をしているためと考えられるが、燃料商人が売り惜しみを始めた可能性もある。

◆燃料なく軍が大八車を牛に引かせて

燃料価格の高騰による、現時点で目に付いた影響について、取材協力者は次のように伝えてきている。

「収穫が終わった協同農場に軍隊が軍糧米を徴収しに来たのだが、燃料がなくて持って行けず、将校一人と兵士二人を見張りに立てて守っている」(咸鏡北道)

「本来は旅団の補給担当の『後方供給所』が車両を用意して農場から食糧を持って行くべきなのだが、大隊から兵士が来て木炭車や牛に大八車を引かせて持って行った」(両江道)

市場の消費物資が高騰しているという報告は今のところない。

※アジアプレスでは中国の携帯電話を北朝鮮国内に搬入して連絡を取り合っている。

←(参考写真)トウモロコシ畑で草取りをする兵士たち。平安北道朔州郡。2007年8月に中国側から撮影(アジアプレス)