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犬の高齢化問題 目立つ飼育放棄「人間もペットも同じ命」

1/8(月) 15:42配信

佐賀新聞

 今年は戌(いぬ)年。古来から人間と生活を共にしてきた犬の世界も、近年は「高齢化問題」に直面している。平均寿命が延びたことで介護費用が掛かるようになり、飼育放棄されるケースが目立つ。伊万里市で犬の看取(みと)り活動をしている愛護団体は「飼い主のもとで天寿を全うするのが犬の幸せ」と訴える。

 伊万里市黒川町のNPO法人「アニマルライブ」は8年前から、県の施設に収容されて引き取り手がなく、殺処分になりそうな犬や猫を受け入れる活動をしている。犬の場合、ほとんどが老いや病を抱えており、里親に出す訓練をしても新しい飼い主が見つかるのはまれだという。

 アニマルライブの保護施設では現在45匹が余生を送っていて、ほかに訓練施設などに37匹を預けている。年明けすぐには、引き取って2年になる銀次郎を看取った。理事長の岩崎ひろみさん(59)は「老犬の世話は大変で、別れが多くてつらいこともあるけど、最期を穏やかに迎えてもらいたくて覚悟を持って活動している」と話す。

 犬も人間と同様に食べ物や医療の改善で平均寿命が延びたが、高齢になるほど介護などで手間や費用が掛かる傾向がある。飼い主も年を取って面倒を見切れなくなるケースが相次いでいる。

 県生活衛生課によると、県が収容する犬の数は、飼い主の意識向上などを背景に年々減り続けている。2013年施行の改正動物愛護管理法にペットを最後まで飼う責務が明記されてからは、飼い主からの引き取りが大幅に減った。一方で、徘徊(はいかい)する犬の捕獲数は減少幅が小さく、そこから飼育放棄されて捨てられている実態が浮かび上がる。

 アニマルライブのメンバーは13人。活動は全国からの寄付や物資の援助によって支えられ、昨年はふるさと納税を通して約200万円の寄付が集まった。それでも老犬の世話には医療費などで多額の費用が掛かり、運営は厳しい。また昨年末からは、犬15匹を飼っていた高齢の男性に代わって2カ月余り面倒を見ることになり、正月休みもなく奔走している。

 岩崎さんは「私たちの活動に共感してくれる人は力を貸してほしい。里親になったり、一緒に世話をしたり、啓発を手伝ったり。いろんな形での支援を求めています」と呼び掛け、こう付け加えた。「それより何より、活動がこれ以上大変にならないよう、責任を持って飼ってください。人間もペットも同じ命です」

最終更新:1/8(月) 15:42
佐賀新聞