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パンテーンじゃない、今年は…ツバキだ!「和牛五輪」熱いこだわり 運動のあとに勝負の「15プッシュ」

1/12(金) 7:00配信

withnews

 全国の和牛農家が全力で競う品評会があります。「全国和牛能力共進会」です。5年に1度開かれることから「和牛五輪」と呼ばれています。大会3連覇がかかっていた「チーム宮崎」への取材からは、農家さんたちの深すぎる牛への愛情と、熱すぎる大会への思いが見えてきました。(朝日新聞宮崎総局記者・小出大貴)

【画像】そ、そこまでやる? 人間以上に気を遣うシャンプーシーン 「奥さんより一緒にいる恋人」

「パンテーン」から「ツバキ」へ

 2016年9月に仙台市であった「第11回全国和牛能力共進会」。39道府県から513頭が集結しました。

 大会前、高千穂町で30年間牛を育て、宮崎でも唯一4大会連続出場を決めた林秋廣さん(64)の牛舎を訪ねました。

 作戦を聞くと、「今大会はツバキでいく」「…?」思わず聞き返してしまいました。

 「見たほうが早い」と牛舎に連れて行かれると、棚にはずらっと資生堂「ツバキ」のシャンプーとコンディショナーが…。「和牛五輪に出る牛は毎日これで洗ってる。前回は『ダメージ補修のパンテーン』だったが、今回は『ツヤのツバキ』でいく」

運動のあとに「15プッシュ」  

 林さんが出場するのは和牛五輪の「種牛の部」。農家が手綱を引いて審査会場に一緒に立ち、その「見た目」を審査員が見て、序列が決められます。

 「ツバキ」を使うのは「毛にツヤを出して見た目を良くするため」。朝夕2回、運動のあとに「15プッシュ」ずつ使って洗いあげているとのこと。こだわりがすごい…。林さんは「自分の頭に使ってるのより高級」と笑っていました。

「奥さんより一緒にいる恋人」

 審査されるのは、「体の大きさ」「背筋が地面と平行か」など見てわかるものから、「顔や体の品位」など素人目にはまず分からないものまで。人間でいう「気をつけ」の姿勢を牛にキープさせる「調教」技術も問われます。

 ちなみに、種牛の部の「種牛」は「たねうし(=父牛)」ではなく、「しゅぎゅう」と読み、母牛も含めた「親牛」のことです。種牛の部は、さらに牛の年齢などで複数の出品部門にわかれますが、そのほとんどがメス牛、つまり母牛を出品します。そのことから「種牛の部」は「牛の美人コンテスト」と呼ばれることもあります。

 農家さんたちは「うちで1番のべっぴんさん」「奥さんより一緒にいる恋人」などと話していました。

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最終更新:1/12(金) 7:00
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