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与党、首相出席の削減狙う=「追及逃れ」と野党反発―国会運営見直し

1/9(火) 7:03配信

時事通信

 与党は22日召集の通常国会で、安倍晋三首相の常任委員会への出席削減など国会運営の見直しを提起する方針だ。

 昨年の特別国会に続き、与党の質問時間拡大も求める構え。これに対し、野党側は「追及逃れだ」(立憲民主党幹部)と激しく反発している。

 与党側は、首相と野党党首が1対1で議論する党首討論を毎月開催する代わりに、予算委員会などへの首相出席を大幅に減らすことを目指す。党首討論は全体で45分と短いが、予算委では1日7時間程度、出ずっぱりとなるケースが多い。

 与党は見直しの理由として、他の先進国と比べて首相出席が多い現状を挙げる。自民党の調べによると、安倍首相は2016年に89日、計376時間出席。これに対し、ドイツのメルケル首相は14日、計34時間(15年)、英国首相は37日、計40時間(16年5月から1年間、キャメロン、メイ両氏の合計)だったという。同党幹部は「今のままでは首脳外交で出遅れてしまう」と話す。

 野党側は通常国会で、学校法人「森友学園」「加計学園」の問題に加え、スーパーコンピューター、リニア新幹線工事をめぐる不正などの解明を迫る方針。このため、首相出席削減や野党の質問時間削減には「絶対反対」(立憲幹部)と対決姿勢を見せる。「丁寧に説明する」とした昨年来の首相の発言とも相いれないと受け止めている。

 与党が攻勢をかける背景には、民進党分裂の影響で野党の連携が十分ではないという事情がある。実際、昨年の特別国会では、与党は衆院の質問時間配分見直しを主導し、従来の与野党「2対8」から、おおむね「3対7」に変えた。統一会派構想などをめぐり立憲、民進、希望の党がぎくしゃくした関係を続ければ、通常国会でも与党側に押し切られる可能性がある。

 14年に自民、公明両党と民主党(当時)などは、党首討論を月1回開催する代わりに、首相の予算委出席を減らすことを申し合わせた。しかし、野党側は予算委で質疑時間を確保することを優先したため、合意は形骸化。17年の党首討論開催はゼロだった。

 野党からは、党首討論の時間拡大やテレビ視聴者の多い夜間開催を求める意見が出ている。一方、与党は閣僚外遊時の副大臣らの代理出席増加なども求める方針だ。 

最終更新:1/9(火) 10:55
時事通信