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退位儀式、憲法整合が焦点=即位は「平成」踏襲で―新元号は切り離し・準備委

1/9(火) 18:56配信

時事通信

 政府は9日、天皇陛下の退位と皇太子さまの新天皇即位に向けた式典準備委員会(委員長・菅義偉官房長官)の初会合を首相官邸で開き、伝統と象徴天皇制が調和した儀式の在り方に関する検討を本格化させた。

 退位の儀式と天皇の政治関与を禁じた憲法との整合をどう図るかが焦点だ。

 準備委は菅長官、西村康稔、野上浩太郎、杉田和博各官房副長官、横畠裕介内閣法制局長官、山本信一郎宮内庁長官、河内隆内閣府事務次官がメンバー。当面は月1回のペースで会合を開き、有識者からも意見を聴く。3月中旬をめどに諸行事の大枠を定めた基本方針の取りまとめを目指す。

 新元号の公表時期や皇太子さま即位日の祝日・休日化の検討は準備委のテーマとせず、政府内で別に行われる。

 政府は退位の儀式について、内閣の助言と承認が必要な国事行為とする方針だが、天皇の政治関与を禁じた憲法4条と矛盾しない形式の在り方が課題となる。

 退位の儀式は光格天皇以来約200年ぶりで、憲政史上例がない。例えば、平安時代からの伝統にのっとって天皇陛下の譲位宣言「宣命(せんみょう)」を宣命使が読み上げた場合、天皇の意思表明と受け取られ、「天皇の政治的行為を禁じた憲法に違反する」との批判が出ることも予想される。このため、政府は現代にふさわしい儀式の内容を慎重に検討する。

 即位にかかわる儀式については、平成の代替わりの際に憲法との整合性が検討されており、政府内では前例を踏まえるのが望ましいとの意見が出ている。山本長官は9日の準備委会合で「平成の考え方を踏襲していくのが基本と考えている」と述べた。

 一方、来年は統一地方選、参院選、20カ国・地域(G20)首脳会議などの政治日程が立て込んでおり、一連の儀式のスケジュールをどう組むかも課題となる。

 これまでの調整では、天皇陛下退位日の4月30日に退位の儀式、皇太子さま即位日の5月1日に「剣璽(じ)等承継の儀」や「即位後朝見の儀」、秋に「即位礼正殿(せいでん)の儀」、11月14日か同23日に「大嘗祭」を催す方向だ。

 皇位継承をめぐっては情報公開を求める声も強い。政府は準備委の会合ごとに、配布資料をホームページで公表し、1週間後をめどに議事概要を公表する。 

最終更新:1/9(火) 23:09
時事通信