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越前市の男児不明1カ月 父「悔やんでも悔やみきれない」

1/9(火) 8:31配信

福井新聞ONLINE

 福井県越前市内の駐車場から同市、会社員田中了士さん(30)の長男蓮ちゃん(3)が行方不明になり1月9日で丸1カ月。直前まで一緒にいた了士さんが7日夜、当時の状況や現在の心境を語った。車に幼子を残したことを「悔やんでも悔やみきれない」と話し、いまだに進展や手掛かりがないことに「先が見えない。家族にとっては本当につらい」と悲痛な胸の内を明かした。

【画像】田中蓮ちゃんを探す公開資料

 昨年10月に長女が生まれこともあり、12月9日は了士さんが蓮ちゃんの面倒をみていた。了士さんによると、同日午後1時ごろ、妻(28)が長女を連れて外出したため、蓮ちゃんを車に乗せて会社へ行ったという。

 蓮ちゃんは出発時から、父親のスマートフォンでお気に入りのアニメ「アンパンマン」の映画を見ていた。会社の駐車場に着き、了士さんが「ちょっと待ってて」などと声を掛けた際にはアニメに集中した様子だったという。この映画は約1時間あるが、25分前後で停止していた。

 これまで、蓮ちゃんを車内に1人にしたことはなかったという。幼子を会社に連れて入る後ろめたさや短時間で戻れるという思いから、一緒に行かなかった。「罰が当たった」と過ちを悔やむ。

 不明になった直後は、自ら吉野瀬川に腰までつかって手掛かりを捜した。時がたっても何ら進展がなく、焦りの気持ちから夜間に空き家らしき建物を見て回った。これまでに家族全体で霊媒師や占い師ら20人以上の話を聞き、「鳥居が見える」と言われれば周辺の神社をしらみつぶしに捜した。やることを与えてくれるから、家族にとっては救いになっているという。

 妻は早い段階で自身のツイッターで情報提供を求めたが、一部の心ない人から誹謗中傷が寄せられ、大きなショックを受けた。それでも蓮ちゃんにつながる手掛かりが入ってくることを信じ、閉鎖はしていない。

 12月半ばからは毎朝、神棚や仏壇、田中家の墓や近所の神社などで願掛けをしている。「もし川に落ちたなら何か一つでも蓮の物が見つかるはず」と着衣などが発見されないことに希望を見いだしている。近くを通り掛かった人が善意から保護した可能性もあると考え「とにかく無事に帰してほしい」と呼び掛けている。

 情報提供は福井県警越前署生活安全課=電話0778(24)0110まで。