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【全文公開】オプラ・ウィンフリーが第75回ゴールデングローブ賞で3回称賛されたスピーチ

1/9(火) 23:00配信

ELLE ONLINE

2017年セクハラ事件を発端にあらゆる膿が出てきたハリウッド、そしてアメリカ。ハリウッドがこの難局を乗り越えるかに注目が集まった第75回ゴールデングローブ賞で、功労賞であるセシル・B・デミル賞を黒人女性として初めて受け取ったのは女優、司会者でありジャーナリストでもあるオプラ・ウィンフリー。彼女が計3回スタンディング・オベーションを受けたスピーチで語ったこととは? 全文を公開!

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ありがとう。(もう既に泣きだしているリース・ウィザースプーンに)ありがとう、リース。1964年、まだ私が少女だったころ、ミルウォーキーの母の家でリノリウムの床に座りながら、アン・バンクロフトが第36回アカデミー賞授賞式で最優秀男優賞を発表するのを見ていました(注1)。彼女は封筒を開け、文字通り歴史を作った5つの言葉を発したのです。「 The winner is Sidney Poitier.(受賞者はシドニー・ポワチエです 注2)」。

ステージに登場したのはそれまで私が見てきた中で一番エレガントな男性でした。今でも覚えています。彼はホワイトタイ姿で、肌は黒人のものでしたーそして彼は皆から称賛を受けていました。私はそれまで黒人の男性があのように称賛されるのを見たことがありませんでした。少女だった私に、あのような瞬間がどれほどの意味をもたらしたのか、これまで何度も何度も説明しようとしてきました。人様の家々を掃除して、骨の髄まで疲れ切った母親が家に入ってくるのを見ていた、そのひとりの子どもにとって。ですが、私ができることは映画『野のユリ』でのシドニーの演技、「アーメン、アーメン、アーメン、アーメン(注6)」を引用し、それを私なりの説明とすることです。

1982年、シドニーはまさにこの場所で、セシル・B・デミル賞を受賞しました。その当時も、そして今この瞬間、私が初の黒人女性として同賞を受賞する姿を見ている少女たちがいることにも、大きな意味があると痛感しています(拍手が起こる)。これは本当に光栄なことですーーーこの会場の皆様、そしてここに至るまでの私の旅路を導き、支え、挑戦を与え、触発し続けてくださった素晴らしい男性たちと女性たちとこの宵、分かち合うことができるのもこの上ない栄誉であり、特権です。『A.M. Chicago』(注3)で私にチャンスを与えてくれたデニス・スワンソン、それを見てスティーブン・スピルバーグ本人に「彼女が『カラー・パープル』のソフィアだよ」と言ってくれたクインシー・ジョーンズ、友情とはどんなものかをいつも教えてくれるゲイル・キング、そしてステッドマン・グラハム、あなたはいつも私の心の支えです。名前を挙げられるのは少しですが、本当にありがとう。

ハリウッド外国人記者協会にも感謝したいと思います。近ごろ、報道機関が厳しい包囲戦を戦っているのは皆さんもご存知の通りです。私たちはまた、報道機関の皆様が、汚職から不正・腐敗まで、私たちが見て見ぬふりを決め込まないように、飽くことのない献身を、まぎれもない真実を掴むために費やしていることも知っています。独裁者から被害者、そして秘密から嘘までも。この難しい時代を生き抜くために私たちが努力しているいま、私はこれまでにないほど報道の力に価値を見出しています。そして私はこう思うのです:自分自身にとっての真実を語ることこそ、いま私たちが持てる最も力強い手段なのだと。そして私はとくに、ごく個人的な話を分かち合い、声をあげるまでに自身を強いと感じ、そうする権利が十分にあるのだとするすべての女性たちを誇りに思い、また大いに触発されています。この部屋にいる私たちひとりひとりは、私たちが語った物語のために称賛されているのです。そして、今年は私たち自身が物語となるのです。

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最終更新:1/9(火) 23:00
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