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利用伸びず赤字続く とやまPET画像診断センター  

1/9(火) 0:07配信

北日本新聞

■保険厳格化が影響/「節目検診割引」を導入

 がんの発見に有効とされるPET/CT装置を備えた「とやまPET画像診断センター」(富山市蜷川)の利用者数が伸び悩んでいる。4年前から検査の保険適用要件が厳格化されたのが要因で、昨年度はピーク時の2013年度より500人余り少ない3392人にとどまり、収支は1380万円の赤字となった。センターは本年度から新たな割引制度を設け、県もPRを強化するなど、てこ入れを図っている。(政治部次長・小林大介)

 センターは、最先端のがん検査技術を県内医療機関で共同利用する施設として、2007年11月に開設された。県と市町村、民間企業が共同出資した会社が約14億円で整備し、とやま医療健康センターが運営している。

 開設以来、利用者数は右肩上がりで増加し、13年度には3922人を数えた。ところが、14年度にPET/CT検査を受ける際の公的保険の適用基準が厳しくなり、医療機関からの紹介数が減少。利用者は3401人に落ち込み、黒字だった収支は2440万円の赤字に転じた。その後も利用者は思うように伸びず、収支は1千万円台の赤字が続いている。本年度の利用者も2325人(昨年11月末時点)とほぼ前年並みで推移している。

 経営改善に向けて手を打ってこなかったわけではない。利用者の8割近くを占める保険適用者を少しでも増やそうと、県内の公的病院に利用を働き掛けてきたほか、病院の医師を対象に検査のメリットを紹介する出前講座なども実施している。ただ、PRだけでは限界があった。このため、本年度からは保険が適用されない検診の利用者向けに「節目検診割引」を設けた。約9万円の自費負担を軽減するのが狙いで、45~75歳のうち、45歳や50歳、55歳といった節目の年齢を迎えた人を対象に1万円を割り引いている。

 県も県民や企業・団体に利用を呼び掛けている。医務課は「2人に1人ががんにかかる時代。早期発見や転移・再発の確認などに役立つことから、一層の利用を促していきたい」としている。


◆PET/CT装置◆
 PET(陽電子放射断層撮影法)とCT(コンピューター断層撮影法)を組み合わせた検査装置でとやまPET画像診断センターは2台備える。放射線を出す薬剤を体内に注入して全身を撮影し、がんの位置や大きさを画像化。早期発見に加え、治療方針の決定や転移・再発の確認、治療効果の判定にも生かせる。

北日本新聞社

最終更新:1/12(金) 16:06
北日本新聞