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年間利用予測70万人 佐賀空港20年越し達成へ 増便、LCC 地の利生かす

1/9(火) 11:12配信

佐賀新聞

 佐賀空港(佐賀市)の本年度の年間利用者数が、1998年に開港した際の需要予測の73万7千人に達する見通しが出てきた。過去最多だった昨年度の66万人を10万人上回るペースで推移し、増便や格安航空会社(LCC)の就航による利便性向上の効果が表れている。九州北部の中心に位置する“地の利”を生かした佐賀県の営業活動も結実している。

 県空港課によると、昨年4~11月の8カ月間の利用者数は52万3679人で、前年同期比23・7%(10万490人)増。基幹路線の東京便(5便)は約2万4千人増えて30万2553人だった。週3往復からの増便で1日1往復になったソウル便は約4万人増の6万5724人となり、週2往復のプログラムチャーター便で昨年6月に就航した台湾便は5カ月余りで2万1734人が搭乗した。

 佐賀空港は98年7月28日に開港し、国に提出した需要予測は00年度時点の年間利用者数を73万7千人としていた。ところが、便数が計画の半分程度にとどまって利便性を確保できず、利用低迷によって03年に名古屋便、11年には大阪便がそれぞれ運休した。年間利用者数は需要予測の半分以下の30万人前後で推移した。

 転機は12年。LCCの国際線が開設され、上海便やソウル便が新規就航した。14年には東京便が増便してLCCの成田便も始まった。年間利用者数は13年度以降、4年連続で過去最多の更新を続けている。昨年度は熊本地震による利用減があったものの、前年比約3万人増の66万2472人に上った。

 LCCの拠点空港化とともに、有明海沿岸道路の延伸による空港へのアクセスの向上も利用増につながった。県職員約100人でつくる組織横断型の営業チームが県内外の企業訪問などを展開し、ソフト面での充実も図る。佐賀空港を積極的に利用する「マイエアポート宣言」をした事業所は1900を超え、うち県外は4割以上を占める。

 路線拡大の方針に沿って空港施設の機能強化も進めている。航空機の駐機場の拡大は19年度に、チェックインロビーや待合室などを広くするターミナルビルの拡張は20年度の供用開始を計画する。工期が10年程度とされる滑走路の2千メートルから2500メートルへの延長も検討を続けている。

 利用者の急増の一方、空港の維持管理に関する収支は、昨年度は1億8200万円のマイナス。全国のほとんどの地方空港と同様に、開港以降赤字が続いている。

 山口祥義知事は「開港時の目標を達成するケースはなかなかなく、佐賀空港には潜在的なポテンシャル(可能性)がある。国際情勢や空港拡張計画の状況次第だが、今後は中国の複数箇所(の空港)を結びたい」とさらなる飛躍を目指す。

■佐賀空港路線の経過

1998年 7月 開港(東京2往復、大阪2往復、名古屋1往復)

2003年 2月 名古屋便が運休

 04年 7月 夜間貨物便運航開始

 05年10月 東京便が3往復に増便

 06年 1月 台湾とのプログラムチャーター便運航開始(08年8月まで)

 08年11月 東京便が4往復に増便

 10年12月 韓国とのプログラムチャーター便運航開始(11年3月まで)

 11年 1月 大阪便が運休

 12年 1月 上海便運航開始(週2往復)

 7月 上海便が週3往復に増便

 13年12月 国際線ターミナル運用開始

 ソウル便運航開始(週3往復)

 14年 7月 東京便が5往復に増便

 8月 成田便が就航(現在は1日1往復)

 16年 1月 九州佐賀国際空港に愛称変更

 17年 3月 ソウル便が週5往復に増便

 5月 ソウル便が1日1往復に増便

 6月 台湾とのプログラムチャーター便運航開始

最終更新:1/9(火) 11:12
佐賀新聞