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13年ぶりのV目指す阪神フロントの“改革” 若手の成長促す育成プログラム

1/10(水) 14:00配信

デイリースポーツ

 阪神の新人合同自主トレが8日からスタートした。ドラフト1位の馬場皐輔投手(22)=仙台大=を筆頭に計7人、同2位の高橋遥人投手(22)=亜大=ら即戦力選手が中心。13年ぶりのリーグ優勝、33年ぶりの日本一に欠かせぬ戦力となる。金本知憲監督(49)就任3年目。チームが進める超変革は認知されるところだが、フロントの“改革”はあまり知られていない。

 「成長には『考える力』が必要ではないかと。ドラフトで獲得した選手が、しっかりとした成長曲線を描くためにどうすればいいのか。考える力の構築に重きを置き、フロントとしても支えていく。そう思って育成プログラムを作っています」

 阪神の首脳が育成プロジェクトの一端を明かした。本格的に着手し始めたのは藤浪晋太郎投手(23)を獲得した2012年度のドラフト前後。「若い選手が育たない」-というイメージを、払しょくするため球団も必死だった。実際、野手では2005年に自由枠で入団した鳥谷敬内野手(36)以降、10年以上も生え抜きのレギュラー選手がいなかった。

 考える力を養うために求めたのは、「自分と向き合う時間」だ。同年度以降は12月の入団発表前に、各選手に課題提出を義務づけた。A3の用紙を渡しオフの間、1日ごとに練習内容を記入。5、10年後の将来像も描かせ、1週間単位で提出期限を設けた。入寮後はB5のノートを渡し、生活日誌の記入を求めている。これをファームディレクターやスカウト、本部長らで共有。球団を挙げて選手の思い、成長度を把握することで、育成の一役を担うように努めた。

 さらに現在、新人合同自主トレが行われている最中だが、グラウンドでの練習後は座学研修を実施。以前からあったトレーナーによる講習会も頻度を増やし、食育、メンタルトレーニングについては3日間の集中講義が行われる。さらに元陸上選手の秋本真吾氏を招き、実践と講義による走り方講座を開くなど、育成プログラムの項目は多岐にわたる。同球団首脳は「球団としてしっかりとした育成方法を確立したい。少しでも選手の成長につながるヒントになれば」と続けた。

 「超変革」から、「挑む」をスローガンに掲げた昨季は、大山や小野、糸原らが1年目から活躍。高山や植田、中谷ら若手選手も台頭している。同首脳は「当然、監督が積極的に若手を使ってくれているのが最大の要因」と前置きした上で、少しの手応えも口にする。「フロントの人間としては、そういったこと(育成プログラムの確立)も、選手の成長につながっていると信じてやっています」。

 球団として目指すのは生え抜き選手中心のチームで2005年以来の優勝。ローマは1日にしてならず…。近い将来の常勝軍団形成を合言葉に、フロントも一丸となって戦っていく覚悟だ。(デイリースポーツ・田中政行)