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存在感増す中小病院・診療所、「地域包括ケア」市場は魅力的か

1/10(水) 15:19配信

ニュースイッチ

医療機器メーカーやヘルスケア企業が触手

 医療業界で中小病院・診療所が市場として注目されている。政府も医療費を抑制するため、2025年に向けて病床再編・淘汰(とうた)を進める。そうした中、地域医療の核となる中小・診療所向けに電子カルテの拡販を強化する動きや、地域の中小・診療所と介護、在宅を連携させる医療・介護(医介)連携を支援するシステムなどを提案する企業も多い。地域医療を支える「地域包括ケア」市場を狙い、医療機器・関連企業も触手を伸ばしている。

 地域包括ケアを促進する基盤となるのが、電子カルテや医用画像管理システム(PACS)などだ。だが、中小・診療所では導入率は低く、今後の拡大がテーマだ。このため、潜在需要を見据えた体制整備も進む。

 日立製作所は4月、医療機器の保守サービス事業や電子カルテ事業などを100%子会社の日立メディカルコンピュータ(東京都品川区)に集約する。再編に伴い、日立メディカルを「日立ヘルスケアシステムズ」(仮称)に社名変更する。地域医療の中核である中小・診療所などへの対応を強化し、電子カルテの拡販などにつなげる。

 また、コニカミノルタは17年、パナソニックヘルスケア(東京都港区)から100%子会社でPACSを手がけるパナソニックメディカルソリューションズ(PHCMS、大阪府門真市)を買収し、コニカミノルタメディカルソリューションズを発足した。

 中小・診療所向けのPACSを中核に、遠隔読影システムなどを展開している。コニカミノルタのデジタルラジオグラフィー(DR)や超音波診断装置、医療ITなどと組み合わせて、中小・診療所向けPACS市場の獲得を目指している。

 国が大学病院などの急性期病院から中小・診療所などに患者のシフトを促す医療制度改革を進める中、市場環境の変化に合わせて営業体制を変えてきたのは日本光電だ。営業組織体制を再編し、販売子会社制から支社支店制に移行。急性期病院、中小・診療所など市場別の取り組みを強化している。

 荻野博一社長も「国内市場は大きな変革期を迎えている。急性期病院も生き残りをかけ、医療の質や効率化に取り組んでおり高度な医療機器への需要は高まる。一方、地域医療を支える中小病院、在宅向けにも新たな需要がある」と期待する。

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最終更新:1/10(水) 15:19
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